コミュ力革命【衣更真緒】 (ページ27)

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25話ページ27

教室に戻ると真緒くんからメッセージがきていた

「昼休み、こっち来て」

　

告白の返事…！？

ってなると瑠香ちゃんもってなる

　

けど瑠香ちゃんも連れてこいなんて言ってないし

私1人で行けばいいんだよね…？

　

　

昼休み

　

言われた通りにアイドル科の前で待つ

最近はわりと本気で鬼龍先輩に護身術を教わっている

なんかもうアイドル科と普通科の行き来が面倒くさい

「A、おまたせ」

『真緒くん…いいよ、待ってない』

アイドル科の中庭のベンチへ並んで座る

時折肩がぶつかったりして緊張する

　

衣「いきなり呼び出して悪かったな…」

『真緒くんになら何回呼び出されてもいいよ！』

ちょっとひきつった笑顔で応える真緒くん

元気ない、よね

　
衣「今朝のこと、りっちゃんから聞いたよ」

ありがとうと、下を向きながら言う

　
ちゃんと届いて嬉しかった反面

期待していた真緒くんの表情が暗くて不安になる

衣「最近、ダメなんだよ」

『何が？』

衣「何もかも」

　

あんずからは特に何も聞いてないから気づけなかった

『よかったら話聞くよ？』

　

真緒くんは最近スランプらしい

雑誌に載る写真では真緒くんだけ何回も撮り直し

生徒会の仕事も手一杯で勉強との両立ができてないとかで授業中に寝ちゃうみたい

　

私が思ってた以上に大変だったんだ

そんな彼に気づけなくて、悔しい

　

無意識で真緒くんの手に自分の手を重ねる

衣「A…？」

　

『真緒くんがこんなに大変だってのに何もできなくて、ごめんね…』

衣「こればっかりは自分で選んだ道だ、俺が何とかしなくちゃならない」

　

すると真緒くんは重ねた手をぎゅっと握り直す

衣「Aがそう言ってくれるだけ嬉しいよ。無理せずにちゃんと片付けてくから」

眩しいくらいに優しい笑顔で応えてくれた

　

少しでも真緒くんを励ますことができてたらいいな