裏路地のバー。ventisette ページ33
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『待て待て待て待て、残念ってなんだ。残念ってなんだ(二回目)』
店の中を箒で掃きながら呟く。
『あー…酔った客の対処は慣れてた筈なんだけどなぁ…まさか、Firstを奪われるとは…』
下唇を指でなぞりながらため息をつく。
「誰がFirstを奪ったって？」
『っ、え、』
後ろを向くと、トド松様がひらひらと手を振っている。
『ま…つ…トド松様…』
「あ！松野って言いかけたよね！はーい。罰ゲーム。」
ほっぺを掴まれ、引き延ばされる。
「おー、伸びる伸びる。」
『……』
そのまま数分ほどムニムニされ、やっと満足したらしいトド松様が手を離す。
そのままカウンターに座る。
「ピンクジン頂戴♡」
『あ…かしこまりました。』
ピンクジンを作り出せば、口をつけずに喋りだす。
「ほら、教えて。誰になんのFirst奪われたの？」
『……言ったら殺しに行きませんか？』
「んー…人による。」
下を向き、意を決して口を開く。
『……カラ松様に、キスを……』
パリン、と音がなる。
前を見ればスマホの画面を割るトド松様。
「……え？」
『トド松様！大丈夫ですか？手をお怪我されていませんか？』
「…あ…え…カラ松兄さん！？」
私の焦りを含んだ問いには答えず驚いたように叫ぶトド松様。
『え、あ、はい。カラ松様です。』
「Aちゃんが！カラ松兄さんに！キスされた！？嘘でしょ！？」
『……本当です。』
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そのまましばらく大声で叫んでいたトド松様。
やっと落ち着き、ピンクジンを飲んでいる。
「んでさぁ、Aちゃんは、嫌じゃなかったのぉ？」
ピンクジンは強い。トド松様はしっかり全部飲んだようで軽く酔っている。
『……嫌、ではなかったですね。カラ松様は覚えていなかったようですし…。』
「ええ！！！覚えてないのぉ！！！最ッ低！！！」
『あ、』
そのまま叫んだトド松様は、眠ってしまわれたようだ。
『…どうしましょう…。あ、一松様にお迎えに来ていただきましょうか…』
しかし、迷惑かけるのは…
トド松様くらいなら、私にも運べるのではなかろうか、
仕事柄飲酒はしない。酔って舌が鈍ると酒が作れない。
トド松様をぐいっ、と持ち上げ裏に停めてある車に運ぶ。
『さて、帰りましょうか。』
車を走らせた。
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マレイド(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！完結できるよう頑張ります！ (2018年3月1日 18時) (
レス) id: cc8dab3ec0 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 更新楽しみに待ってます！ (2018年3月1日 13時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
マレイド(プロフ) - 千代松さん» ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2018年2月21日 19時) (レス) id: a2b6ddf51f (このIDを非表示/違反報告)
千代松 - 面白いです！更新頑張ってください！続きを楽しみにしています！ (2018年2月21日 17時) (レス) id: 4b0b8ba6fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マレイド | 作成日時：2018年2月19日 10時
