裏路地のバー。dodici ページ16
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朝、窓から明るい光が差し込んでくる。
バーは大抵深夜営業なので、朝、私が早く起きることはない。
ちょうど窓から光が直で当たる位置にいたのか、目に光が当たる。
『…ん…』
薄ぼんやりと目を開き、周りを見る。
ベッドには青いシャツ、黒い髪。
変な体勢で寝たせいで体が重い。
伸びをし、ナイフをしまう。
『…いった…』
カラ松様は未だぐっすりと寝ている。
……もう少し寝ててもいいかしら。
『……もうちょっと…』
先ほどとは違う光の当たらない場所に座り、目を閉じる。
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「…Aちゃあ〜ん!おっはえええええ!?」
驚いて目を開ければ驚いて座り込むおそ松様。
『……おそ松、さま?』
「あ!Aちゃん!カラ松どうしたの!?」
『あ、いえ、昨日カラ松様が私の部屋に訪ねて来てくださって、
その時にお疲れだったのか、眠ってしまわれたんです。だからベッドに。』
おそ松様が私の頭を撫でる。
「そっかそっか、じゃあさ、今度から困ったら自分で解決しようとしないで、他の松に言え、な?」
『…でも、』
「でもじゃなーいの。ね?誰も怒らないから。むしろ頼ったら喜ぶよー?」
『…かしこまりました。ボス。』
「敬語もナーシ!いいね?」
『…うん。ボス。』
ボスは私の頭をグシャグシャと撫でる。
「んじゃ、カラ松を起こすかー。」
ボスはカラ松様をベッドから落とす。
「敵襲か!」
「おら!カラ松!てめーなにAちゃんベッドの外で寝かせてんだよ!!」
「え、あ!痛い!おそ松やめろ!」
私の部屋が喧嘩でぐしゃぐしゃになって行く。
『……私じゃ止められない…。えっと…チョロ松様呼んで来なきゃ。』
部屋をそっと抜け出し、昨日案内していただいたチョロ松様の部屋に向かう。
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『チョ、チョロ松様!』
ノックをして名前を呼べば、慌てて出て来てくれるチョロ松様。
「どうしたの?」
『あの、ボスとカラ松様が、私の部屋で…!』
チョロ松様はその言葉ですぐに察してくれたようで、急いで私と一緒に部屋に向かう。
「おらぁぁぁあ!!!クソ長男!!!!クソ次男!!!!」
チョロ松様が、私の部屋に入り、カラ松様とおそ松様に蹴りを入れる。
「Aちゃん。もうすぐ朝食だから食堂に来てね。」
そう言ってチョロ松様は気絶した二人を連れて出ていった。
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マレイド(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます!完結できるよう頑張ります! (2018年3月1日 18時) (レス) id: cc8dab3ec0 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 更新楽しみに待ってます! (2018年3月1日 13時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
マレイド(プロフ) - 千代松さん» ありがとうございます!これからも頑張ります! (2018年2月21日 19時) (レス) id: a2b6ddf51f (このIDを非表示/違反報告)
千代松 - 面白いです!更新頑張ってください!続きを楽しみにしています! (2018年2月21日 17時) (レス) id: 4b0b8ba6fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マレイド | 作成日時:2018年2月19日 10時