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本部を出てAが向かった先はどこにでもある小さな喫茶処。
そこで綾辻と待ち合わせをしている。
喫茶処に辿り着くと、中では既に綾辻がコーヒを片手に読書をして待っていた。
綾辻は此方に気がつくと本を置いた。
綾「ようやく来たか」
『少し遅くなった。何か奢ろうか』
綾「俺もつい先程来たばかりだ、と云いたいところだが、生憎俺は三〇分前からここで待っていた」
『うっ……すまない。
で、肝心の京極についてだが、何か奴の居場所を探る手がかりなどは掴めているのか?』
綾辻は珈琲を一口飲み、カップをそっとテーブルに置き口を開いた。
綾「井戸だ」
『井戸?』
綾「京極は云っていた。「次の犠牲者は井戸から這い出た蛟に喰われて死ぬ」と」
『蛟?』
綾「要するに水辺に棲む蛇のことだ」
『蛇が人を殺す、ということか?何とも恐ろしい話だな』
Aはバカげているとでも云うように肩をすぼめて紅茶を一口含んだ。
綾「その井戸は、”悪人になれる井戸”と云われていてな」
『怪異の類いなのか?』
綾「いいや、全く違う。あれは「暗号」だ」
『暗号?』
綾「話せばながくなるが、いいのか?」
『いや、遠慮しておく。私はあくまで京極を捕えたいだけ。
その辺の詳細は辻村君にでも聞くとする』
Aは最後の一口の紅茶を飲み干し、カップを机に置いた。
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琉亜 - ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁかわいいいいい文豪さん達が尊い作者さん神だぁぁぁぁ (2023年2月24日 1時) (レス) @page7 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)
りんね - 絵がとても綺麗ですね(^◇^) (2019年4月3日 14時) (レス) id: a9ff31e180 (このIDを非表示/違反報告)
みそしる大臣 - その画力と文才と安吾愛を分けてくれ(涙) (2019年3月31日 3時) (レス) id: 487407bef1 (このIDを非表示/違反報告)
やまもとぉ - 安吾さん好きだったんでこの小説見つけた時はめっちゃ嬉しかったです。安吾さんみたいな硬派メガネ男子大好き結婚しよ))) (2018年12月16日 9時) (レス) id: f5d8616f56 (このIDを非表示/違反報告)
鬼姫海咲(プロフ) - 作者様のせいで安吾推しになってしまいました……ありがとうございました…(’-’*)♪ (2018年12月16日 1時) (レス) id: 0bc1c5e779 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紫陽花 | 作成日時:2018年12月8日 22時