誤算*４ ページ17
「明日ってDDD当日なんですか？！」
じゃあもしかして、俺がここでわんこ先輩のギターとセッションしてるのはかなり迷惑なことなんじゃ。
「今さらなに慌てて……。まさか、一大イベントの日程を忘れてた、つうことはねぇよな」
「いやーまさかそんな！」
あっはは、と視線を合わせずに頬を掻くと、わんこ先輩は呆れを隠そうともせず「そんなやついんのかよ」と額に手を当てて嘆息した。まじでごめんなさい。
「ふむ。学院に通う者には周知の事実だと思っとったんじゃが、それを間違えるなんて、本物のバカか、アイドルに興味のない輩ぐらいじゃな。いやでもAくんに限って……」
「おそらく、のっぴきならない理由があったんだろう。そうじゃなければ忘れるがはずない」
零先輩とアドニス先輩のフォローが心に刺さる。ごめんなさい、ただのバカです。
でも語弊がある。ちょっと訂正させて欲しい。
俺の場合、DDDのステージに立たないから、詳しい日時を知らなくてもなんとかなるっていうか。そもそもお手伝いに必死で日付感覚がなくなってたっていうか……。ダメだ。全て言い訳に聞こえる！我ながら苦しい！
「とにかく、えっと、ごめんなさい！明日が本番なのに居座っちゃって」
「よいよい。元より、明日に備えて早めに解散する予定だったのじゃ。薫くんもおらんしのう」
「なら良いんですけど……」
言いかけて、はた、と思考が停止する。
……そういえば、いねぇな、羽風先輩。
「あの大丈夫なんです？ 俺でよければ羽風先輩のこと探しに行ってきますよ」
「んなもん探すだけ無駄だろーよ。あのスケコマシのことだから校内に残ってるとは考え辛ぇし、どーせどっかで女ひっかけてるに決まってる」
「先刻、俺も廊下の窓から、羽風先輩らしき人物が校門を通っていったのを見た」
わんこ先輩が「ほらな」と吐き捨てるように言う。おーおー、すごくキレてらっしゃる。
「指摘しても薫くんにはどこ吹く風じゃし、なんだかんだ本番では己の役目をまっとうしてくれるのでな。とりあえず自由にさせておるよ」
困ったように微笑を携える零先輩。なるほど、そういう教育方針か。
ふんふんと納得している俺の横では、零先輩が何かを考えるように黙り込んでいた。そしてしばらく重い沈黙を落としてから、Aくん、と俺の名前を呼んだ。
「薫くんを探すのではなく、別にお願いがあるんじゃが……どうか引き受けてはもらえんかのう？」
「別のお願い？」
「うむ。実は──」
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サラ(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます！！ 後編まで書いてくださりありがとうございます。宜しければパスワードの方教えていただけると幸いです。 (9時間前) (
レス) id: 57059d652a (このIDを非表示/違反報告)
koeno(プロフ) - めっちゃ面白かったです！！素敵なお話をありがとうございました！もし続編を書かれるのであればぜひパスワードを教えていただきたいですー！！ (4月7日 0時) (レス) @page49 id: 3ec6efc790 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 続編みたいです！ (4月2日 17時) (レス) @page49 id: 54e2cad7a6 (このIDを非表示/違反報告)
0nm3264922j626v(プロフ) - 続編めっちゃ読みたいです！是非！お願いします！ (4月1日 20時) (レス) id: 203b2c7fc8 (このIDを非表示/違反報告)
ただのヲタク(プロフ) - 続編読みたいです！すごく楽しく読ませてもらいました！ (3月30日 9時) (レス) @page49 id: 9a68619e2b (このIDを非表示/違反報告)
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