火蓋*２ ページ3
それから紆余曲折あり。
蓮巳先輩の頼みだし、自分はその日暇だし。何より困ってるのならば、と了承したは良いものの。
「まさかこうなるとは思わないじゃん？！」
ドッキリなら大成功なんで「テッテレー☆だいせいこう」ってしてくれていいよ。してくれよ。まじで。頼むよ。
人が邪魔で舞台に近づけないし、あくまでも現場監視員だからと扉付近を陣取っていたのが裏目に出た。この騒ぎをさっさと収束させたいのに。
不幸中の幸いは、皆さんこれをパフォーマンスだと思ってくれていること。バリバリ乱入騒ぎだけどな。
(どうする？！このままだとお説教コース！)
ちくせう、零先輩め。ライブがしたかったのなら蓮巳先輩に頼んでみれば良かったのに……。
あの人も鬼じゃない。訂正、かなり怖いけど、それでも話がわかる人なのは確かだ。盛り上げるため、とか理由をつければ許可してくれたかも。
どうにかできないかと思考回路を巡らせみるが、これといった打開策が思い浮かぶわけでもなく。
……こうなったら。
(気づけぇ！！)
零先輩に念を送る。届け、感じろ、シンパシー！！
すると必死の思いが届いたのか、ぱちり、と目があった。このチャンス逃すまい！蓮巳先輩が怒りますよ、と伝えれば、大人しく従ってくれるはず！
両手でそれぞれ人差し指と親指をくっつけて丸を作り、目元に持っていく。眼鏡のポーズ。これで蓮巳先輩とわかるだろう。そんでもって鬼のポーズをすれば──と、次のモーションに移ろうとした瞬間。
「今宵の宴、とくと目に焼き付けておくがよい。震撼しやがれ！……なんてのう」
茶目っ気たっぷりに。そしてそれ以上に色気最大値で、先輩が片目を瞑ってみせた。ふざけんな。絶対伝わってないな。
周囲のお姉様方が軒並み顔を真っ赤にして、声にならない叫びを上げ、ふらふら席に座り込んでいく。まさに阿鼻叫喚。まあかく言う俺も。
「………っ、ぁ……う………」
魔性の魅力をモロに喰らって頭がショート仕掛けてるんだけどね！！
うぷっ色気で酔いそう。俺まだ未成年。
クラクラして、ポーとして、何も考えられないでいると、いつのまにか『UNDEAD』と『紅月』の曲目は終わってしまったらしい。
「我らの同胞、『2wink』よ！」
舞台袖へ消えていく前。決められた筋書をなぞるように零先輩が高々と宣言した。……えっ待って。そのユニットって。
「呼ばれて、飛び出て♪」
「じゃじゃじゃじゃ〜ん♪」
現れたのは、俺のよく知る顔ぶれの双子たち。
「な、何してるんだあいつら！」
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yukki(プロフ) - 続けてくださって嬉しい限りです！これからも応援しながら作者様の作品を読ませていただきます！！ (2020年1月11日 23時) (
レス) id: c7ca82405e (このIDを非表示/違反報告)
すみぃ(プロフ) - 続けて下さってほんとに嬉しいです！！pixivあんまり詳しくなくて作者様の作品見れるか不安なんですけど勉強します！！これからも影ながら応援しております！頑張ってください！ (2020年1月11日 19時) (レス) id: f77c46eafb (このIDを非表示/違反報告)
「なる。」(プロフ) - 作者様の書き方がとても好きですし、凄く読みやすいと感じています。なので、占いツクールでの活動を続けるという決断をなされた事が、凄く嬉しいです。最後になりましたが、更新、楽しみにしながら気長に待ってます。 (2020年1月11日 12時) (レス) id: 61cc988ea5 (このIDを非表示/違反報告)
「なる。」(プロフ) - こんにちは。突然ですが、コメント失礼します。占いツクールでの作品の書き方ですが、台本書きでは無い他の作者様も大勢いますし、現に私も台本書きはしていません。書き方は作者様の自由なので、台本書きでも、台本書きじゃなくても、どちらでもいいと思います。私は、 (2020年1月11日 12時) (レス) id: 61cc988ea5 (このIDを非表示/違反報告)
Tatutatu(プロフ) - この作品とても好きです！続ける決断をなさってくれてとても嬉しいです……！ (2020年1月11日 10時) (レス) id: b586c3b914 (このIDを非表示/違反報告)
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