四面楚歌*３ ページ13
「ウッキ〜抜けがけか？！ 俺とも仲良くしよっ、俺は明星スバル！ よろしくね！」
俺と遊木先輩の間に割行った明星先輩は、俺の手を取ると上下にブンブンと揺すった。熱烈な握手だなぁ。
「よろしくお願いします、明星先輩」
「おぉっ、聞いたかホッケ〜！ 先輩って響き良いよね！」
「あ、あぁ。そうだな」
あれ。ホッケ〜(？)先輩、なんか歯切れの悪い……？
初対面でこんなこと言うのはアレだけど、なんでもズバッと答えてしまいそうな印象だったんだけど。
「もしかして気分悪いんですか？」
「いや、そんなことはない。大丈夫だ」
全然大丈夫そうに見えないなぁ。
他の先輩たちも同じように思ったのか、物言いたげな表情でホッケ〜(？)先輩を見ていた。その視線から逃れられないと察したらしく、一つ嘆息してから観念したように言う。
「気にすることではない。ただ、誰の妹さんなのだろうと考えていただけで」
はい？
「偉いな。お兄さんに忘れ物でも届けにきたのか」
「え、ちがっ、」
「ちょっとホッケ〜、女の子には笑顔で接しなくちゃ。見たところ中学生かな？ お兄さん何組かわかる？ 連れてったげる！」
「いやっあのっ」
そんな慈愛のこもった目で見ないで！！！
「2人とも。この子は1年生の城崎Aくん。列記とした男の子で、うちの生徒だよ」
何も言えずにいると、見かねた遊木先輩が助け舟を出してくれた。ね、と優しく問われたから、全力で首を縦に振る。
そうです、俺は、男です。
「えっ、男の子？！ ……あっ、もしかしてサリ〜が入学式のとき言ってた子かな。ほら、少しおかしかったときあったじゃん、女の子がどうたらって」
「ああ、そういえば……。ついに男子校に耐えきれなくなっておかしな夢でも見たのかと思っていた」
誰かは知らないが、サリ〜さんすごい風評被害受けてる。
「勘違いしてすまなかった。……Aくん、といったか。お詫びに金平糖をやろう」
「俺もごめんね。はい、10円玉」
両手にそれぞれ乗っけられた。
なんで金平糖持ってんだろ。貰うけども。そんで10円玉、これに至っては何しろって言うんだよ。俺が十円玉が好きって言ったからか？ 1枚じゃうめぇ棒も買えんぞ。
「疲れたときには甘いものが良いとおばあちゃんが言っていた。残りの授業もこれで乗り切れるはずだ」
「ありがとうごさいます。ホッケ〜先輩」
「ホッケ〜じゃない。氷鷹北斗だ」
ホッケ〜じゃないんかい。
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yukki(プロフ) - 続けてくださって嬉しい限りです！これからも応援しながら作者様の作品を読ませていただきます！！ (2020年1月11日 23時) (
レス) id: c7ca82405e (このIDを非表示/違反報告)
すみぃ(プロフ) - 続けて下さってほんとに嬉しいです！！pixivあんまり詳しくなくて作者様の作品見れるか不安なんですけど勉強します！！これからも影ながら応援しております！頑張ってください！ (2020年1月11日 19時) (レス) id: f77c46eafb (このIDを非表示/違反報告)
「なる。」(プロフ) - 作者様の書き方がとても好きですし、凄く読みやすいと感じています。なので、占いツクールでの活動を続けるという決断をなされた事が、凄く嬉しいです。最後になりましたが、更新、楽しみにしながら気長に待ってます。 (2020年1月11日 12時) (レス) id: 61cc988ea5 (このIDを非表示/違反報告)
「なる。」(プロフ) - こんにちは。突然ですが、コメント失礼します。占いツクールでの作品の書き方ですが、台本書きでは無い他の作者様も大勢いますし、現に私も台本書きはしていません。書き方は作者様の自由なので、台本書きでも、台本書きじゃなくても、どちらでもいいと思います。私は、 (2020年1月11日 12時) (レス) id: 61cc988ea5 (このIDを非表示/違反報告)
Tatutatu(プロフ) - この作品とても好きです！続ける決断をなさってくれてとても嬉しいです……！ (2020年1月11日 10時) (レス) id: b586c3b914 (このIDを非表示/違反報告)
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