四面楚歌*２ ページ12
「お兄さん、お金欲しいんですか……？」
「そりゃあね！最近は五円玉にハマってるんだ！ 君は？君は何の小銭が好き？」
「えっ小銭？……10円、とか？」
「おお、なかなか通だね」
グッジョブと親指を立てられた。
よくわからないけれどキラキラお兄さんの中では意気投合したらしい。
「はぁはぁ……。や、やっと追いついたぁ。2人とも急に走りだすんだもんなぁ」
「あ、ウッキ〜！」
キラキラお兄さんが俺の背後へ向かってブンブンと手をふる。……あれ。この声って……。
「遊木先輩？」
「ん？……あ、Aくん！偶然だね〜」
息を切らしながらキラキラお兄さんたちの隣に並んだ先輩は、はひぃ疲れたぁ、と泣き言を零して。俺を見ると僅かに目を見開いた。
「んん〜？ なになに、ウッキ〜と知り合いだったの？」
「知り合いというか……ちょ、近い近い近い！！」
説明しようとした瞬間、キラキラお兄さんが覗き込むようにして顔を近づけるもんだから。ぴぇっ、と喉から変な声がでた。キラキラお兄さんが「どしたの」と不思議そうに目を丸くする。
くっ。顔が……顔がいい！ なんか良い匂いする！ このキラキラしおってからに！ビックリしちゃうでしょうが！！
「明星くん？！距離、距離が！Aくん固まっちゃってるから！あと少女漫画見てるみたいでドキドキしてくるから早く離れてあげてっ、僕のためにも！」
「なぜ顔が赤いんだ遊木。……すまない、こいつは人との距離感があまり掴めていないバカなんだ。許してやってくれ」
「ひどいぞホッケ〜！ バカって言った方がバカなんだぞ！」
「そうだな、ではアホと言おう」
待って。情報利用が多いから。
誰がドキドキして、誰がアホで、誰がホッケ〜だって？
といっても、そんな俺の疑問に答える気はない……というか俺が疑問を抱いていることに気づいてすらいないのか、やんややんやと言葉のキャッチボールを続けている。
「急にこのテンションだと困っちゃうよね」
その様子を眺めていると、2人のやり取りを微笑ましそうに見ていた遊木先輩が穏やかに笑った。
「仲がいいんですね。いつもこうなんです？」
「うん。個性的だけど、いい仲間たちだよ。僕には勿体ないくらい」
困ったようにはにかむ。
何この生き物、かわいい。瀬名先輩の気持ちが少しだけわかってしまった。
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yukki(プロフ) - 続けてくださって嬉しい限りです！これからも応援しながら作者様の作品を読ませていただきます！！ (2020年1月11日 23時) (
レス) id: c7ca82405e (このIDを非表示/違反報告)
すみぃ(プロフ) - 続けて下さってほんとに嬉しいです！！pixivあんまり詳しくなくて作者様の作品見れるか不安なんですけど勉強します！！これからも影ながら応援しております！頑張ってください！ (2020年1月11日 19時) (レス) id: f77c46eafb (このIDを非表示/違反報告)
「なる。」(プロフ) - 作者様の書き方がとても好きですし、凄く読みやすいと感じています。なので、占いツクールでの活動を続けるという決断をなされた事が、凄く嬉しいです。最後になりましたが、更新、楽しみにしながら気長に待ってます。 (2020年1月11日 12時) (レス) id: 61cc988ea5 (このIDを非表示/違反報告)
「なる。」(プロフ) - こんにちは。突然ですが、コメント失礼します。占いツクールでの作品の書き方ですが、台本書きでは無い他の作者様も大勢いますし、現に私も台本書きはしていません。書き方は作者様の自由なので、台本書きでも、台本書きじゃなくても、どちらでもいいと思います。私は、 (2020年1月11日 12時) (レス) id: 61cc988ea5 (このIDを非表示/違反報告)
Tatutatu(プロフ) - この作品とても好きです！続ける決断をなさってくれてとても嬉しいです……！ (2020年1月11日 10時) (レス) id: b586c3b914 (このIDを非表示/違反報告)
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