122、言いたくない事だってある ページ24
「本当に有難うございました!Aさんのお陰で明日のご飯もなんとかなりそうです!」
眼鏡の言葉に私は首をふるふると振った。
まさかこんなあっけなく片付くとは思わなかったし、まああの女性とは楽しく話もできたから結果的に良かった…とは思う。
まさか女だとバレているとは思わなかったけれど。
女性…凛郷繭子とはメールアドレスを交換して、いつでもお話してくださいな、なんて言って別れた。
まさかの女友達…?ゲットの瞬間である。
「まあ、オレもなんだか息抜き出来ましたから」
「最近土方の野郎が書類ばっかり押し付けやがるから見廻りもあまり行けてねぇしなァ」
「意外と心配性ですよね、副長」
あの毒の話をしてから、見廻りが一気に減らされて代わりに屯所内での作業が増えてしまった。
おかげで隊長はストレスがたまってバズーカあちこちにぶっ放すし、私もあまり息抜き出来ないしでちょっと息が詰まりそうだったんだよな…。
「それにしても…メールまで交換しちゃって気に入ったの?あのー…なんだっけ、蚕ちゃん?」
「繭さんです。なんか…友達?みたいな…話してて楽しかったです」
「…ふーん」
「最後何言われてたアルか?パンダ顔茹で蛸だったアル」
「っ、………か、からかわれた、だけです……」
チャイナの所為で思い出しちゃったじゃないか…っ!!
折角思い出さないようにしていたのに!!
「うわ、凄い。パンダの顔が真っ赤だ。何言われたの?下?下ネタだった??」
「違いますよ!」
「何言われたんでィ」
「言いたくありません帰りますっ」
ソファーから立ち上がって、玄関に向かった。
まさかあんなこと言われただなんて言えるはずがない。
「ちょ、待ちなせェ」
慌ててついてくる隊長の言葉を後ろに、私はさっさと万事屋から出た。
「A、なんて言われたんで」
「言いたくありません」
「……A、教えろ」
腕を掴まれて、隊長の方を無理やり向かせられた。
不機嫌そうな顔をした隊長の顔が目に入って、私も足を止める。
「言いたく、ありません」
「言え。何言われた」
「なんでそんなに気にするんですか」
「そんな表情を出せるのは俺だけだと思ってたんでね。すっげェムカつく」
そんな、表情?
って、どんな表情…。
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からし(プロフ) - 猫とやぎさん» コメント有り難うございます!勉強大変だと思いますがその活力にこの小説がなれるなら嬉しいです^ - ^ 続編はもう公開してますから空いた時間にでも見に来てくださいね! (2020年5月19日 17時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
猫とやぎ(プロフ) - コメント失礼します!!学校が始まり…帰ってくれば塾…と占ツクあんまり見れてなくて死にそうになってたんですけど、この小説見た瞬間生き返りました…!!続編とても楽しみです!!!頑張ってください!!超楽しみにしてます!! (2020年5月19日 15時) (レス) id: 497823dae0 (このIDを非表示/違反報告)
からし(プロフ) - 常夏さん» コメント有り難うございます!楽しんでいただけているのなら何よりです!是非続編も宜しくお願いします^ - ^ (2020年5月18日 19時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
常夏(プロフ) - いつもキュンキュンして楽しませてもらってます! 続編も楽しみです(^^) (2020年5月18日 12時) (レス) id: 3853130063 (このIDを非表示/違反報告)
からし(プロフ) - 猫とやぎさん» 猫とやぎさん、感想をいつもありがとうございます!無事しっかりさせたようで良かったです^ - ^ 明日は更新できない可能性があって今日多めに投稿しましたが、明日も一話くらいはあげられるよう頑張りますね!また見にきてください(*^ω^*) (2020年5月16日 22時) (レス) id: 926dbf1062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:からし | 作成日時:2020年5月6日 21時