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◇
ヒロイン2と教室の入り口で別れ、教室内に入ったAが空いている席を探していると、3人掛けの席に1人だけ座っている生徒を見つけた。
周囲の生徒よりも身体が大きく、鋭い目つきの彼を他の生徒たちは怖がり避けているようだった。
Aはコツコツとローファーを鳴らすと
『お隣空いてる？』
「あ？」
銀色の髪と、耳を持つ獣人の生徒に声をかけた。
『他に席が空いてなくて。隣に座らせてもらえたら助かるんだけど、いい？』
「…………お前、俺が怖くないのか？」
『え？ なんで怖がるの？』
怖くないのか、と聞いてくる生徒にAはきょとん、と首を傾げる。
Aが隣に来るまで、狼の獣人の生徒、ジャックに誰1人として声をかける者はいなかった。
自分は目つきが悪く、体格がいい。
怖がられるのも慣れている。
群れるつもりもなく、特に気にしてはいなかったのだが
『私A・フルリール！ あなたのお名前は？』
笑顔で声をかけてきたAにジャックはなんだか彼の家族を思い出した。
「……お前、妹に似てんな。俺はジャック、ジャック・ハウルだ」
『おおっ、カッコいい名前だね！ 改めてよろしくね、ジャックっ』
「……ああ」
裏表のなさそうな明るい笑顔を向けられ、ジャックは自然と微笑んでいた。
もうすぐ始業のベルが鳴る。
Aとジャックが教科書を机の上に出していると
「ま、間に合った……っ！？」
小柄な少年が教室に飛び込んできた。
肩で息をしながら空いている席を探しているようだ。
Aは立ち上がり、手を振って
『ここの席空いてるよっ』
と少年を呼んだ。
呼ばれた少年はAの隣に座り、Aの方を見ると目を大きく見開く。
「あ、ありがとう……って女の子！？」
『あはは、その反応今日で何回目かな。私、A・フルリール！ よろしくねっ』
「め、めごい……あ、僕はエペル。エペル・フェルミエ。よろしく、えっと……」
『Aでいいよ。ね、ジャック！』
「こういうやつだから気にせず呼んどけ」
「じゃあ……A、チャン」
『うんっ』
エペルと自己紹介が終わると、タイミング良く始業開始のベルが鳴り、教師のトレインが入ってくる。
こうして入学して初日の授業が始まった。
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ここ(プロフ) - 蘭さん» 蘭さんコメントありがとうございます！お友達との作品を面白いと言っていただけてとても嬉しいですっ^ ^これからも楽しんでいただけるように頑張ります(*^_^*) (2021年7月8日 8時) (
レス) id: e9ce79e520 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - やっぱり面白い！素敵な作品をありがとうございます！！他の作品と一緒に頑張ってくださいね！ (2021年7月8日 0時) (レス) id: abaf78baee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ここ
| 作成日時：2021年7月6日 14時
