20 ページ20
*
……SIDE IS エレン……
話が、よく見えない。
ペ「
エ「諜報員・・・?」
・・・て、つまりスパイ・・・?
エ「スパイが壁内にいるってことですか?」
ペ「そう。諜報員は5年前、壁を壊すと同時に壁内に侵入したと想定すれば
5年前・・・
初めて壁が壊されたあの日・・・
あの日に、スパイが壁内に紛れ込んできたってことなのか。
オ「ソニーとビーンを殺したヤツとも同一犯なのか・・・?」
オルオさんが独り言のように言った。
ペ「そういえば私、団長にあの時、質問されたわ。『敵は何だと思う』って・・・」
あ・・・
エ「おれもです。あの質問は・・・そうか」
そういうことだったんだ。
エルヴィン団長はあの時すでに、紛れ込んだスパイに気づいて探していた・・・
エ「でも・・・・・でも、人が死にすぎたと・・・先輩方は、思わないんですか」
おれはどうしても気になることを聞いてみる。
おれたちがあの巨人を罠へおびき寄せるために、どれだけの兵が犠牲になったのか・・・
もっと言えば、そんなに犠牲を払わないで済む方法はなかったのか。
グ「エレン・・・お前はまだ知らないだけだが、それも今にわかるだろう。エルヴィン・スミスに人類の希望である調査兵団が託さている理由がな」
ペ「リヴァイ兵長があれほど信頼してるくらいだからね」
オ「それまでてめぇが生きていればの話だがな」
エルヴィン団長に、調査兵団が託されている理由・・・
考えたこともなかった・・・
そりゃ、おれはまだ薄っぺらい考えしかできないガキかもしれないけど・・・
これでも、必死に今まで生きてきたし、喧嘩も多かったけどそれは自分の信念を貫いていたからだし、巨人のせいで母さんを亡くして、それなりに人の痛みだってわかるつもりだ。
それに、巨人化できる力が自分に備わっていることを知って、おれは自分の体を調査兵団に提供したんだ。
あの審議所での兵長のパフォーマンスにだって耐えた。
もう少し、大人の扱いしてくれたっていいだろ。
もう少しおれを信じて話してくれたって良かっただろ。
巨人化したおれの力と調査兵団の力を合わせて、少ない犠牲であの巨人を捕らえることができたかも知れないじゃないか・・・!
*
30人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ico(プロフ) - カレンさん» 嬉しいご感想ありがとうございます!励みを頂き力が湧きます!頑張ります! (2018年6月20日 15時) (レス) id: ba96530b2c (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - とっても面白いです!これからも頑張って下さい! (2018年6月17日 23時) (レス) id: 5dabf5f2d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ico | 作成日時:2018年6月9日 14時