【ダンウォ】図書室で出会ったあの子

◇No34 ページ38

小林「……シュリは幼少期に事故にあって、足を怪我したのよ」

少しの沈黙を破ったのは小林さんだった

もう歩けないと言われているわ

と、付け加えられた


そして、君も隣でゆっくりと肯定した


鳥居「だから車椅子なんだよねー。まだこの生活、慣れてないんだけどさー」

ヘラヘラと笑いながら、はい、お菓子どうぞ！と言う鳥居さん


本人はあまり、気にしていないように振る舞っているように見えるけど


……辛くないのかな


車椅子生活なんて、不便に決まってる

皆は歩けるのに、自分だけ歩けないなんて


……俺が鳥居さんの立場だったら、耐えられない気がする


鳥居「……でも、こんな足になっても、あまり悔やんでないんだよねー」

瀬名「えっ……！？」

つい、予想もしない鳥居さんの話に、言葉が漏れる


悔やんで、ない……？


鳥居「うん。大切な友達を守れたからーっ！……かな」

小林さんから話の続きを簡単に聞くと、

当時、鳥居さんは車に轢かれそうになった友達を自分がかばって……

両足を怪我したらしい


鳥居「……それで、一つお願いなんだけどさー。あたしの友達、探すの手伝ってくれないかな」

鳥居さんが言うには、事故の後に友達と連絡が取れなくなって

会えなくなったままだと言う


小林「その日初めて会ったのでしょう？」

鳥居「あー。うん。そうなんだけどー」

でも、大事な友達だよー！LBX強かったしー！！

……と、ニコニコ楽しそうに話す


不意に袖をクイッと引っ張られる


貴女「……」

また、君から渡される白い紙

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