【ダンウォ】図書室で出会ったあの子

◇No31 ページ35

瀬名「へぇ……。これはその組み合わせの方がいいのか」

コクリと頷きながら、テキパキとパーツを組換えていく君

その手つきは慣れたもので、メカニックを連想させる


……なんか、サクヤ達みたいだ

あれ。でも、Aってプレイヤーだったよな……


瀬名「A、Aってプレイヤーだよな？」

あんなに動いていた手をピタッと止め、君は頷いて肯定した


そして君は、ポケットからメモ帳を取り出し、

カリカリと紙面に文字を並べ始めた


……なんでだろう

この時間。君が言葉を一生懸命考えて、

それを書いて見せてくれるまで、待っている時間さえも楽しく感じる


……なんて思ってる間に、ひらりと見せられた小さな紙

どれどれ……


＜そうだよ。私はプレイヤー。

でも、LBXを自分らしく、カスタマイズすることが好きなの。

……ソラやメカニックの人達に比べたら、私なんてまだまだ、なんだけどね＞


えっ。あの慣れた手つきで、まだまだなのか！？

俺には絶対に無理だな……


瀬名「いや！！俺からしたら、めっちゃ凄えよ！！あ、小林さんって……」

パーツの組み合わせなんて、マトモに考えたことがないな……

俺、この学園に入る前は、いつも適当に組んでたし


今はサクヤに任せっぱなしだけど


小林「あの、お茶です。……ごゆっくり」

瀬名「うわぁっ！！えっ。あ、ど、どうも……」

不意に後ろからかかってきた言葉に、うおっ、と驚く俺

……いきなり声をかけられたから、つい敬語になってしまった


いや、小林さんはちょっと話しにくいと言うか……

同い年なのに、なんかなぁ


瀬名「あっ。A、ソラに比べたら……。とか書いてたけどさ、小林さんってメカニックなのか？」

小林さんはピクリ、と反応して振り返った


小林「……そうですが。何か？」

ピシャリと飛ばされた言葉

それと共に、ヒヤリとした視線が俺に向けられた


瀬名「い、いやっ……」

そしてまた、隣から渡される紙切れ

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