１０話 ページ12
えーと、私は金棒の男を避けた後、保健室に逆戻りして・・・・・・そしたら鎖が私に巻き付いて・・・・・・
『壁に打ち付けられた、と・・・・・・』
巻き付いた鎖を視線で辿れば、伏し目がちな男と目が合う。目が合ったついでに笑いかけてみたが、またもや舌打ちをされた。舌打ち、流行ってんの？
『へいオニーサン！私、亡者じゃないよー生きてるよー』
だから鎖外してー。
『無視だね！知ってた！！』
見事に全員から無視された。怪しい奴は関わらない方がいいって言うからね。めっちゃ関わってるけど。
『無視は悲しいぜオニーサン達』
鎖、どうしよ。巻き付いてるって言っても、ゆるくじゃなくてガチガチに拘束されてるやつだから。肉に食い込むくらいだから。
傷口がまた開いてきちゃったじゃん・・・・・・。こんだけ開いたら失血死するわ。
どうせ言っても駄目だろうし、ここで死ぬのは勘弁だし、正当防衛ってことにしよう。
『ん、ぐっ、かたぁ・・・・・・い・・・・・・』
「、おい。何して『千切るんだよ！！！』」
繋ぎ目を狙えば出来ない、こともない。
ミシミシと亀裂が入っていくこを視界に捕らえ、口角が上がる。
『っらぁ！！』
ついにバキッ、と壊れる音がして鎖は重力に逆らえぬまま下に落ちた。
周りは嘘だとでも言いたそうな表情を向けてくるわけだが、残念ながらこれが現実だ。
『よっしゃ！』
晴れて自由の身となった私は、これ以上の戦闘を続けないためにも手当ては一先ず後回しで保健室の扉へ向かう。
考えてみれば何で傷だらけの状態で保健室に戻って来ちゃったんだろ。いくら金棒の男を避けられたとしても、力量がわからない相手と向き合おうとするなんて馬鹿なことをした。
『・・・・・・』
・・・・・・金棒の男？
そういえば、鎖に巻き付かれている間、目の前にいなかった。
じゃあさ、だったらさ、ソイツがどこにいるか、なんて。
わかったはずじゃないのかなぁ・・・・・・。
『あ・・・・・・ぐっ、』
扉の目の前にいた男を視認し、同じように後ろへ跳ぼうとしたが後ろには鎖の男達がいることを理解していたため判断が遅れた。
一瞬の迷いが命取り、なんてよく言ったもので。
体の動きが止まった私を、金棒の男は躊躇いなく蹴り飛ばしたのだ。
えぇ、そりゃあ綺麗な蹴りでしたとも。
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のりまき - 凄く面白い、、、更新頑張ってください！楽しみにまってます！ (2021年11月4日 22時) (
レス) @page13 id: 43c85f48e1 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ - 続き楽しみにしています (2021年3月26日 19時) (レス) id: ae7d8421ac (このIDを非表示/違反報告)
鈴菜 - ゆ、夢主も腐女子だと((( ｺﾎﾝとても楽しく読ませて頂いています！ 続編が楽しみですよ〜… なんか夢主が獄卒たちと親しげ(?)ってとこが良いよね！ (2020年8月15日 16時) (レス) id: 887197f4b6 (このIDを非表示/違反報告)
アヤト - 楽しんで読ませてもらってます！更新楽しみに待ってます! (2020年5月19日 8時) (レス) id: 3db13e33df (このIDを非表示/違反報告)
@羅夢(プロフ) - とても面白いです！あ、あれぇ？夢主と服装もカバンの中身もほぼ一緒だ!?更新楽しみにしています！頑張ってください！ (2020年4月20日 18時) (レス) id: d2b13b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒月夜 | 作成日時：2020年4月1日 20時
