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「Aっ……お前、何で此処にっ!?」





動揺を隠せないでいる中也がAに問い掛ける。

しかし、Aは無表情のままで何も答えない。









<あーあ、あと少しだったのになぁ〜>





「「っ!?」」









変声された声は、Aの足元に転がる仮面から聞こえた。

仮面の裏に小型のスピーカーが設置されていた。





<殺した相手が実は弟でしたぁ〜……って、なる筈だったのにぃ、残念だなぁ〜>



「っ!! 手前ェ……」





怒りを露わにする中也を挑発するように、ケラケラと嘲笑が響いた。





「まさか、今までの被害者達も、そうやって」



<当たりぃ。触れた相手を人形の様に操る。これが俺の異能力>





得意気に話す声と共に、Aが前髪を退けて額を見せる。

そこには目の模様が浮かんでいた。





<この印があれば、俺は君の弟を好き勝手出来る。例えば……>





すると、Aが徐にナイフを取り出し、刃を左手に押し付けて、引いた。





「あっ!」



「貴様っ!」





止めようと敦と国木田が動こうとするが、Aは血が滴る左手を突き出した。





<おっと動くなよ、探偵社。今度は首を掻っ切るぞ>





ナイフがAの首に当てられ、軽く切れて血が見えた。

すぐに動きを止める二人は拳を握る。





その時、ミシッと音がして、全員の視線が中也に向けられた。

地面が大きくひび割れ、破片が宙を舞う。





<ははっ……兄貴の方は殺る気満々だねぇ>



「俺の弟を返せ」



<……なら、そろそろ続きをしようかなぁっ!>





そう云うと、ナイフを構えたAが中也に向かって走り出した。





<大切な弟を傷付けたくないよねぇっ! 手も足も出ない状況で、悶えて死んじゃいなぁっ!!>





中也目掛け、ナイフを振り下ろすA。



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ソルト(プロフ) - この作品にてねこぱふぇさんの作品を全て読み終わりました。どの作品も面白く1日で読み終わってしまいました…これから2週目に入ります。今後のご活躍を期待させていただきます。 (2019年6月14日 0時) (レス) id: 61b043fd1c (このIDを非表示/違反報告)
鶴媛(プロフ) - ネコぱふぇさん» 弟君の幼女化ありがとうございました!!弟君シリーズすごく好きです!!これからも応援しています! (2019年4月30日 21時) (レス) id: 3faee80352 (このIDを非表示/違反報告)
名無しのごん子 - 獄都事変とコラボしてガッツポーズしたのは私だけじゃないはず (2019年4月29日 21時) (レス) id: 1eba992f2c (このIDを非表示/違反報告)
ネコぱふぇ(プロフ) - 大阪さん» すみません。バチカン奇跡調査官は詳しくないです。 (2019年4月29日 10時) (レス) id: 3da7122dd2 (このIDを非表示/違反報告)
大阪 - リクエスト、まだ大丈夫でしょうか?バチカン奇跡調査官とのコラボがみたいです… (2019年4月29日 5時) (レス) id: 513b666ef4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ネコぱふぇ | 作成日時:2019年3月24日 23時

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