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*実渕玲央のわがまま*1* ページ14

「おかえりなさい、玲央」
「Aちゃんただいまっ!玄関先で天使が待ってるなんて、私ってば幸せ者ね……」
「はは、なにそれ」

毎日忙しくして疲れているだろうに、玲央は帰って来るたびそんな事を言ってくれる。
玲央の方が絶対可愛いのに、なんて思いながら荷物を受け取った。

「あら、この匂い……」
「今日は金曜日だから、玲央の好きなロールキャベツだよ!1週間お疲れ様」
「〜もうっ、私のお嫁さんはほんっとうに天使だわ!!」
「わわっ」

ぎゅう、と抱きついてきた玲央からは、ふわりと香るお花畑みたいな匂いがした。
玲央は褒めるのがとっても上手だから、私も頑張っちゃうんだ。

「冷めない内に食べてほしいな」
「もちろんよ。すぐに行くわね」

可愛いでも格好良いでもなく「美しい」笑顔に、言葉に出来ない幸せを感じた。





「やっぱり今まで食べてきたものの中でダントツ1番美味しいわ!隠し味とか使ってるの?」
「いや?特に変わったものは入れてないと思うけど」
「あら、じゃあこれはきっと愛の力ね」
「なっ……!玲央、褒めすぎ!!」

調子乗っちゃうじゃない、と言えばそれが良いわ、と返されて。

「どんなAちゃんも見てみたいもの」
「……玲央は私に甘すぎ…………」

恥ずかしいやら嬉しいやらでむっとしていたら、ふと玲央が声を上げた。





「そういえばAちゃん、明日一緒に買い物に行って欲しいんだけれど、良いかしら」
「もちろん良いよ?」
「ありがとう。それと、付いてきてくれるなら、ひとつお願いがあるの」
「お願い?」
「私が何を買っても、許して欲しいのよ。
ああ、誤解しないでね。私のお小遣いの範囲で済むものだから」
「……?分かった、玲央がそう言うなら」

超大企業・赤司グループの経営する衣類ブランドで働く玲央がトンチキな物を買うとは思えなかったし、私も付いて行くなら大丈夫だろうと思い、珍しく濁した言い方をした玲央を信じる事にした。





「助かるわ。それじゃあ明日は楽しみましょうね」
「はーい」

よしよしと優しく私を撫でた玲央は、やっぱり何回見ても美しいのだった。

*実渕玲央のわがまま*2*→←*笠松幸男にわがまま*3*



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設定タグ:黒子のバスケ , 黒バス   
作品ジャンル:アニメ
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ゆな子(プロフ) - 高尾ちゃん&笠松&黛は一番キタわ。心臓が3ついりますね。 (2019年8月27日 17時) (レス) id: 590d5b732c (このIDを非表示/違反報告)
- 最高でした。赤司くんと黛さんのが特に最高でした。きゅんきゅんしました!!!! (2018年9月4日 12時) (レス) id: 14fcda4380 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうか - 大ちゃんありがとうございます!いつも楽しく読ませて貰ってます!!大ちゃんに萌えましためっちゃ(笑) (2017年9月30日 8時) (レス) id: b6dcf803c3 (このIDを非表示/違反報告)
伊月千歳@白咲智歌(プロフ) - もろへいやさん» そうなんですか!わかりました! (2017年9月24日 9時) (レス) id: e71731f15b (このIDを非表示/違反報告)
もろへいや(プロフ) - 伊月千歳@白咲智歌さん» 大変申し訳ないのですが、こちら残り話数がかなり少ないので、現在リクエストにはお応え出来ません。本文中に明記せず本当にすみません……ご理解頂けると幸いです。コメントありがとうございました。 (2017年9月23日 23時) (レス) id: 0747be2c14 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もろへいや | 作者ホームページ:  
作成日時:2017年9月5日 22時

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