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変わり者13人目 ページ15




「ケホッ、キャッチャーフライに入りまして〜――取ったぁー!スリーアウト!!チェンジッッ!!」

「――あ、」



僅かに咳込みつつも、饒舌な実況をしてみせた彼。その間に、気付く。先ほど、跳ね返ってきたボールを取ったのはこの青年だ。

「ゴメンね、打った球が思ったより大きくて、取り損ねちゃったんだ」

「――キャアアアアアア十四松ううぅぅぅ!!」


帽子を被り直しながら、くるりと振り返った青年。黄色…というより金髪の髪、見た目は好青年、と言ったところか。
…一瞬、中学時代の友達が重なったのは気の所為だと思いたい。

そして、申し訳なさそうに笑みを浮かべる彼に今度は違った意味で歓声が上がる。

一万人斬りの王子様、スイートプリンス、松野十四松。「一万人斬りって何。人殺し?」などと突っ込んではいけない。


「あれっ?トト子ちゃん!どうしたの、そんなに震えて…何かされたの?」

「…ち、違うの!ただ、カラ松くんが…」

「え、カラ松兄さん?…何で泡吹いてるの?新しい芸か何か?ッもしかして…!」

「――ッ、」

――やばい…ッこのままじゃ私…!!


「弱ってる自分を見せて、お姫さまにアピールしてるんだね!!残念ながら、その方の手は通用しないよ」←

「…」←


ごめんなさい。松野くんが泡吹いてるのは、私の持ってたラケットが彼の鳩尾を直撃したからです。
なんてことは言えるはずもない。


「あぁ〜俺なんだか疲れてきちゃったなぁ〜」

「…えっ?じゅ、十四松くん…!?」

「ねぇ、トト子ちゃん。気絶してる兄さんを気遣う優しい君は素敵だよ?でもさ…」

えー、ただいまの逆ハー展開、十四松のターンでお送りしています。フラフラと見え見えのウソをつき、弱井さんへともたれかかった彼。
さぁ皆さん、砂糖を吐く準備を!!←



「俺のことも…見てよ」

「――ああぁりがとうございまあぁああす!!」



ハイ、イケメンにしか許されない発言頂きましたァァァ!!←
などと、呑気に実況してる場合じゃない。案の定、弱井さんは鼻血を出してお決まりの台詞を叫んで気絶していた。

「トト子ちゃん!?――あれ、みんなどうしたの?」


彼女だけではない。テニスコートに居た者が鼻血を出して倒れた。――私を除いて、全員。
心做しか、彼らの表情は鼻血が出ているが、穏やかなのは確かだった。鼻血出てるけど。

一つ言えるのは、私が動かないと、この事態は収束しないということ。

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設定タグ:おそ松さん , F6 , 黒バス(?)   
作品ジャンル:恋愛
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サクラ - 更新楽しみに待ってます!早く素でないかな… (2018年3月27日 21時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
美空 - 更新頑張ってください。待ってます。 (2018年3月7日 21時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
一松大好き 水姫(プロフ) - 最新頑張ってください! (2017年11月17日 13時) (レス) id: f4a6cb2266 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユキ | 作者ホームページ:  
作成日時:2017年5月5日 17時

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