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帝光出身の奴ら*side高尾 ページ33

……





黒子が追い詰められた誠凛がタイムアウトを取った。
まあ、追い詰めたのは俺なんだけど。



「あーらら誠凛困っちゃったねぇ」
「気を抜くな。アイツはこれで終わるような奴じゃない」


おどけたように言う俺に、緑間が釘を刺してくる。相変わらず上から目線だ。


「大丈夫だって!カゲの薄さとったらただのザコd……!?」




間。




「……どうした」
「い、いや……なんでもねーわ…」



今、タダならぬ殺気を感じたような気がする。
主に、誠凛のベンチ辺りから。


さっきはああ言ったが、俺だって奴を甘く見てる訳じゃない。
なんたって、この緑間の同中なんだから。



「…俺が黒子のことをなぜ気にくわないか分かるか?」


ふと、緑間が俺に問いかけてきた。


「ただ単に相性悪いだけじゃねーの?」


首を傾げる俺に、彼は呆れたようにため息をついた。…いや、知らねえよ。



「それは黒子のことを…認めているからだ」



あの緑間が、奴を認めてる…?



「身体能力で優れているところは一つもない、一人では何もできない。にもかかわらず、帝光で俺達と同じユニフォームを着てチームを勝利に導いた。アイツの強さは俺達とは全く違う…異質の強さなのだよ」



そりゃあ、得点力と中継役の強さは異質だろうけど…。
まあ、緑m……真ちゃんがここまで言うってことは、黒子って奴はすごく手強い相手なんだろうが。



「だから気に食わん。俺の認めた男が力を活かしきれないチームで望んで埋もれようとしているのだから」
「つーか、それ言ったら黒山って奴はどうなんの?」
「黒山って、あのすぐ引っ込んだ奴か?」



ふと疑問を口に出せば、宮地先輩が話を割って入ってきた。
どうやらあいつ……黒山が気になるらしい。



「アイツは……2年の時に帝光中に来たが…ずっと3軍のままだったのだよ。」
「はあ!?テメー俺らナメテんのか轢くぞ」
「俺が言うのもなんだけど……あのレベルなら、1軍行ってても可笑しくないんじゃね?」



緑間と宮地先輩が騒いでるのを、今まで隣で静かに聞いていた木村先輩まで話に食いついてきた。
さっきマークかわされたし、と呟く木村先輩。



「先輩の言う通り……彼は、帝光中から、1軍に値する実力を持っていました。」
「…だったら何で、」
「…彼は、1軍に上がれなかったのではなく、1軍に上がろうとしなかった(・・・・・・・・・・)んです。」

「「……は?」」

続→←お人好しの本音*相田side



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藍斗 - おもしろかったです! 更新頑張ってください 応援してます! (2016年9月10日 11時) (レス) id: 74bee11643 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユキ | 作者ホームページ:  
作成日時:2016年6月4日 10時

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