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撮影前の2日前に、商品の使い方に慣れてみてと手渡されていた。
スマホの着信も切り替えられるようにしてあった。

撮影中に着信などはいつもないからそのまま、繋いでもらって撮影していた。
あれだけ練習したのに、ドラムの本番は2回叩いて終わってしまった。
...あっという間、さすが3分の曲だ。
どこをどう編集されるか分からない。
でもちゃんと、約束通りにフルで叩かせてもらえた。

アレンジする事なく、無事に終わった気持ちの良さにスティックを後ろに投げ出す。

...と、その瞬間着信が。
もう撮り終わってるし、出る。
「はいはーい」
「撮影終わったか?」
「うん!今終わったとこだよ?」
「外で待ってるぞ」
何だか零くんぽくない不思議な会話だった。

そこでカットがかかった。

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何が起きたか分からなかった。
「あたし通話しちゃったんですけど...」
「言ってないけど、その通話ね。仕込みだから!ワイヤレスイヤホンの通話っていう事で!自然だったから使うから」
「仕込みってどっきりに近いの?」
みんなそれぞれの仕事を続ける中で、マネージャーがペットボトルの水を持ってくる。
「驚いた?お兄さんに頼んで、あの瞬間にかけてもらったんだよね。すごい自然だったね今日も?」
「笑ってるけど、そうなる様に仕込んだんでしょ?」
「いろいろ自然だったよ?仕上がり楽しみにしてて!今日は終わりだからお兄さんと帰って大丈夫だよ」

お疲れ様でした、とスタジオを出ると零くんが待っていた。
「楽しそうに叩いてたな?」
「見てたんだ?」
「絶妙なタイミングでかけなきゃなんねーからな?」
スマホを振る。
そのまますぐに着替えて、一緒にスーパーに寄って帰る。

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「最近あれどうしてんだよ?」
「動画?撮れないからマネが制服のあの動画を上げたくらいかな」
「そっちじゃねーよ。彼氏だよ」
「やば...すっかり忘れてた!別に連絡の決まりとかないんだけど、最近立て込んでたし?」
「可哀想だな、いろいろ」
「でしょ!」
「彼氏が!だよ」
でも仕事が詰まっていたのは、本当だし...本当なんだけど。
なにかを報告しなきゃとかはあまりなかった。
「忙しくなくなったら、また屋上で会えんだろ?」
そう、なんの連絡も入れずに屋上にも行っていなかった。
それに対して罪悪感のなさに驚いた。

「面倒くさいな」
「お!A、別れ時か?」
「零くん文章考えて?」
「今はこはくより仕事が大事なの」
「別れは一旦置いておかない?あとで自分で連絡する...」

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設定タグ:あんスタ , 朔間零 , 朔間凛月   
作品ジャンル:アニメ
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作者名: | 作成日時:2020年8月26日 4時

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