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第四十七夜 小童 ページ7

ギイィン!


 無言の太刀打ち。鈍い音が周りに響き渡った。


「くっ……うっ………! はぁっ!!」
「そろそろ元気、なくなってきたんじゃない?」
「っ、うるせぇ!!!」


 ギィン!


「へぇ、結構やるねアリババくん。前あたしと遊んだときは、本気じゃなかったのかな」
「アリババ君のアモンの剣で壊れないとは……まさかっ! 魔力操作か!?」
「そ、覚えるのに二年近くかかったんだから。あたしも苦労してんだよ」
「は、ハァ……ハァ………、っ!?」


 ギイィン! メキメキメキ


 Aの苦無とアリババのアモンの剣が激しくぶつかる。
 アモンの炎が二人を包んだが、Aの防壁魔法は傷すらつかなっかった。
その代わりにアリババの剣がメキメキと悲鳴をあげる。


「剣、限界なんじゃない?」
「っ……アモン!!!!」


 ___アリババくん。あたしはキミを見くびってた。
 “仲間”の為にここまでするなんて、あたしにはできないわ。
でも、気持ちだけじゃ大切な人は守れない。

 ___だから、強くなりなさい。“アリババ君”。


「ぉっらあァ!」


 Aが苦無に思いっきり力を入れると、バリィイィンと音を立て剣が折れた。


「アリババさんっ!!!」
「……もう、終わり」


 ___ガンッ



「まだだっ!」
「いい加減あきらめてよー」
「うるせぇ! そんなことできるかよ!!」
「そう?」


 ふざけたように困った顔をして見せるA。
 それを見ていた“杖の”は持っていた杖をAの目の前に出して行く手を阻んだ。


「……ぉ、おじさぁん。調子乗ってたらハラワタ抉り出しちゃうよぉ?」
「ジュダル、後はお前がやれ」
「え、あぁ……」


 刹那、“杖の”の喉仏に苦無の刃先が当てられる。


「シカトしてんじゃねぇぞ小童が」
「おっ、おい……」
(仲間割れか……?)
「………貴殿の為にも、ここで一度やめた方がいい」
(ッッ!!? 手加減がばれた……!?)


 Aは眉を顰めると、アリババに背を向けて空中に飛んだ。
 浮遊魔法でジュダルのところまでくると、彼の肩を軽く叩く。


「ジュダル」
「やっと俺の出番かよ」
「……モルジアナ。俺をあそこまで飛ばしてくれ」


 アリババは空中に浮いているジュダルと彼女を見て言った。
 だが、モルジアナは額に汗を浮かべて驚いた顔をする。


「!? 何言ってるんですか!? もう剣が……」
「まだ残ってる。俺もまだ生きてる。やらなきゃ……やらなきゃだめなんだ!!!」
「は……はいっ!!」

黒歴史を修正中→←第四十六夜 敵キャラが「いくぜぇ!!」とか言ってから攻撃するのは気遣いだよね?



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設定タグ:マギ , ジュダル , 煌帝国   
作品ジャンル:アニメ
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爽やか中一 - エヴァって良いよね、マギって良いよね、この小説最高。うん、フォント煮最高←分かるかな? (2020年8月16日 21時) (レス) id: 11099bdacf (このIDを非表示/違反報告)
まっちー☆ - なぜ私がマギなんだー(`∀´) (2013年12月24日 15時) (レス) id: 788e6f575e (このIDを非表示/違反報告)
にゃんにゃん子猫(プロフ) - 猫子さん» お返事すご遅れてすいません。 馬鹿じゃないですよ!私はお馬鹿さんですけどww コメントありがとうございます( ´ ▽ ` ) (2013年7月23日 20時) (レス) id: a7231b0c94 (このIDを非表示/違反報告)
猫子(プロフ) - 73夜の〈その夢が真実ですよ〉をくその夢とよんだ私は馬鹿でしょうか?小説おもしろいですよ (2013年7月14日 10時) (レス) id: e283e186ef (このIDを非表示/違反報告)
にゃんにゃん子猫(プロフ) - Rioさん» 番外編作ったので、是非見てください! 応援ありがとうございます^^ (2013年6月17日 7時) (レス) id: a7231b0c94 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にゃんにゃん子猫 | 作成日時:2013年5月27日 17時

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