《マギ》赤き羽の黒い天使 第二章

第八十五夜 ピリピリし過ぎはよくない ページ45

周りの人々は目の色を変え、いつでも攻撃できる体制に入った。



ジュ「ニヤッ・・・」



あ「八人将にあのシンドバッドが相手だと、あたしたちも遊びじゃすまない。


だけど・・・


このシンドリアを潰すことぐらいなら簡単だよ？」



彼女は心底子憎たらしい笑顔でクスクスと笑う。


周りの視線はさっきよりもさらに強くなった。


彼女はその視線にムッとした表情をする。



あ「冗談よ。


ちょっと皆さんピリピリし過ぎじゃない？」



彼女は「落ち着いてよ。」とため息混じりに告げる。


と言っても、彼女が言うと冗談には聞こえない。



ジュ「フッ・・・そういや本題を忘れてたぜ。


組織の親父たちが本気で仕掛けてくるぞ。」



シンドバッドは眉を潜める。


彼女も聞かされていなかったようでジュダルを見た。



ジュ「お前が悪いんだぜ？


お前がチビのマギを取り込もうとするから、親父たちがマジギレしちまった。


いつもの搦め手じゃねえ、直接この国を落としに来る。


つまり・・・戦争さあ。」



シ「なっ・・・！」



あ「聞いてないわよ。


それと、一応言っておくけど、あたしはアルなんとかには協力しないから。」



ジュ「え！？


お前がいねーと面白くねぇじゃねーかよ！」



あ「だーかーらー、何回も言ってるでしょ。


あたしはアルなんとかの皆さんが嫌いなの！」



彼女は耳を塞ぎ、ジュダルに背を向ける。



ジュ「・・・・・・・・・


なあシンドバッド、俺は本当にお前と組みたかったんだぜ？


お前と世界征服できたら・・・どんなに楽しいだろうって思ってたんだ！


でも・・・・・・


最近気づいたんだ・・・・・・


そんなめちゃくちゃ強いお前とは・・・・・・・・・・・・


殺し合う方が、もっと楽しいじゃねえかってな‼」



彼女は「コイツって救いようの無い馬鹿だよな・・・」と言うような顔をジュダルに向ける。


ジュ「＿＿＿中でも紅炎はいい・・・


お前にまけねぇ王の器を持ってるし・・・何より戦争好きだ。


あいつと俺が組めば、東大陸の制服なんてあっという間さ！


そしたら、ここの番だよ・・・


煌帝国がシンドリアを滅ぼすのさ！！」



あ「はいっバカー！」



その直後、ジュダルの頭に何者かのチョップが振り下ろされた。



＿＿＿ベシッ！


ジュ「いでっ！」



？「どういうこと・・・・・・・・・・・・・・・？


ジュダルちゃん・・・・・・・・・」



あ「紅玉・・・・・」

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