振られた【三ツ谷隆】

11：フェイク ページ13

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『結局、皆が言ってた”あんなこと”ってなんだったんだろう』






独り言のように呟いたつもりが、私の味方でいてくれるアキちゃんに聞こえていたらしい。






「あー…三ツ谷くんに振られたからって新しく彼女になったモモちゃんに嫌がらせしてる…的な」






何それ…嫌がらせされてるの私の方なんだけど。



そんなに信用度ない？私。

姫治さんよりかはあると思うんだけど……






「モモちゃん、女の子の友達多いからね……噂ならいくらでも流せるんだと思う」






うわ凄い厄介じゃん……出来れば関わりたくなかったよ……





「私は自分の目で見たものしか信じないから、雅火ちゃんがそんなことしてないって分かってるよ」






『あ、アキちゃんめっちゃいい子…！！』




なんかもう好き。結婚して欲しい。









「み、雅火さん……ちょっといいかなぁ」




噂をすれば、だ。


何をしに来たのか分からないけど、姫治さんは涙を浮かべている。





すっごく嫌な予感するんだけど………






「昨日のことゴメンなさい！！私…本当に悪気はなくて……だからもう許して欲しいの……」







ポロポロと涙を零しながら震えている。



いやその話はもう終わったじゃん。しかも貴方が強制的に終わらせてたよね？？



てかもういいよって言ったよ？？ホントに何言ってるのこの子。






急に大声を出すもんだからクラスの人達の注目がこちらに集まっている。






「え、昨日謝ったってモモ言ってたけど……まさかまだ許してないの？雅火さん。ありえなさすぎ」





そんな声が周りから聞こえてくるけど、完全な誤解ですよ？？





隆がいないからって、その行動はちょっと違うんじゃないかな。





まぁ私はいつも通りするだけだけど。





『もうその話は昨日貴方が終わらせたんじゃなかったっけ？それに悪気がなかったのも知ってるし、許す許さないの前に怒ってないからもう気にしないでいいんだよ』





そう言って彼女に笑いかける。





心身的に凄く疲れるからもうこの話するのやめて欲しいんだけど……





それと、心の籠ってない謝罪を何回も聞かされる身にもなってほしい。








「ほ、ホント……？なら……もうタカちゃんを困らせるようなこともしないで欲しいな……」












……………は？

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