44*部室兼お城 ページ45
翌朝から通学の際は泉さんがバイクの後ろに、雨なら共に電車で行くことになった。
これまで私は電車で通っていたけど「どうせ同じ場所にいくし、専属なら帰りも被るんじゃないの。」なんて言われて威圧的な提案にNOなんて言えない。言わない。
学業はそこそこに、ママのお陰か雑用を含め仕事の依頼も来ている。
今のところ大きいのでは流星隊の校外イベントのプロデュース。
千秋先輩のスタント等も用いるヒーローショーと歌のステージ。
衣装は既存の物を使い、イベント編成も千秋先輩の承諾を得た。
放課後はKnightsの専用のスタジオ?へ。
確かにスタジオだけど私物が多く、部活だったら部室と呼ぶような場所。
これからは専属なんだからAもおいでよとくまくんに誘われやって来た。
「俺の城だから〜いつでもおいでよ〜♪」
『ほとんどくまくんの物ばっかりだもんね。
楽譜…早くれおくんも学校に来ると良いなぁ。
プロデューサーとしての関わりは無かったけど、泉さんの友達として家に来たりしてたんだよ。』
「ふぅん。」
人の膝を枕に聞いているような聞いていないような。
最初は膝枕に抵抗もあったけど、眠る以外のことを求めないくまくんの信用度は高い。
その体勢のままチクチクと依頼されていたぬいぐるみ作り。
クマを作り流星隊の写真を見ながら小さい衣装も作る。
1年の緑の子のモチベーションをあげるために依頼されたもの。
『流星グリーンクマ!可愛い?』
「いいんじゃなぁい。
ん〜…最近ずっとセッちゃんくさいよ、A〜…」
『毎日一緒に登校してるからかな?
ふふ〜ん、いいでしよぉ。』
「よかったねぇ…」
眠たそうな瞼はゆっくりと閉じ、睡眠特有の深い息遣いに変わっていく。
出来上がったぬいぐるみに衣装を着せ、整えれば終了。高峯君のやる気が出てくれれば良いのだけど…
再び生地を切り出し、眠るくまくんを気にしつつ借りてきたミシンをゆっくりと走らせる。
今日はかさくんもなるくんも他所の手伝いでここには来ないかもしれない。
泉さんもなるくんが捕獲したらしく、嫌々ながらなんらかの手伝いをしているはず。
「こんにちわ、入っても良いかな?」
部屋の扉から顔を出したのは泉さんが執着する男の子。
その後ろにはガードのつもりなのか綺羅星の姿。
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モカ(プロフ) - 架月*さん» コメントありがとうございます!初めてこのお話にコメントが来たっ…!!非常に嬉しいです。更新頑張りますね。 (2017年6月23日 21時) (レス) id: efb045d001 (このIDを非表示/違反報告)
架月*(プロフ) - あとがきとあり、ここで終わってしまうのかと思ったのですが、続編と聞いてワクワクしてます!頑張って下さい! (2017年6月23日 21時) (レス) id: 6bbbbd55e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:モカ | 作成日時:2017年6月9日 6時