シゴト04 ページ43
ホームルームの間中、私はリュックに顔を埋めていた。
もうすぐ基山君と2人っきりーーそう思うとドキドキして落ち着かない。
「起立ッ、礼ッ!」
「「「さようならー」」」
はわわ、終わっちゃった……とにかく落ち着け私!理科室行ったって、向かい合うだけで隣は違う人。そう、向かい合うだけ……
「Aー、ばいばーい」
「あ、美咲ちゃんばいばーい」
一瞬にしてにやけ顔を引っ込めて笑顔を振りまく。さて、私も行かないと。
「私の目の前で基山君がプリンススマイルを……!」
「はーい、沙羅ばいばい」
居残りの時の沙羅のお決まりの台詞を聞き流し、言った。これにも付き合ってたら心臓がいくつあっても足りなくなる。冗談抜きで。
「ケチ。明日楽しみにしてんよー」
ひらひら手を振り、駆けて出て行く沙羅を見送り、重いリュックを背負い、部活道具が入った鞄を肩にかける。委員会に行く時は男女揃って行くのが暗黙のルールなので、教室を見回す。ーーいた。
「あ、Aさん!」
「基山君。早くしないと置いてくよ?」
「ごめん、ちょっと遅れるから先行ってて」
「……ちなみに、なんで?」
嫌な予感がした。とてつもなく、嫌な予感がした。
こういう時に限って、予感とは的中するもので。
基山君は、
「ちょっと、呼ばれたんだ。屋上に」
と言った。
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作者名:十五夜だんご | 作成日時:2019年11月8日 17時