デスクレジット ページ5
視点→逆先夏目
「───もう行ったかナ？」
ぱたぱたと階段を登るAの足音が消えた頃合を見計らって口を開く。
「さテ、にいさん──……」
「夏目くん夏目くんっ、見てくださいチャー○マン研全話ありますよ！後でこれも観ましょうね！」
「別にいいけド…、何しに来たかわかってル？」
「ええ勿論、『彼女』のことでしょう？」
踵を返しふわりと渉にいさんの長い髪が揺れる。
振り返ったにいさんは緩やかに口角を上げ上機嫌そうに笑った。
「素晴らしい事ですよ。古今東西あらゆる賢者も魔法使いも成し得なかった事です───
─────人の心を読む、なんて」
「……一応言っとくけドあの子も心が読める訳じゃないヨ」
人の微細な表情や癖を読み取って前後の会話から大体の心情を把握出来る…らしい。
なんせ彼女から聞いた話だけで推測しているので自分に詳しい事はわからない。ただ彼女のそれは意図的ではなく無意識に行ってる場合が多いので読心術と言うよりかはどちらかというとソラの共感覚に近い感じかもしれない。
ソラが色覚に変換されているそれがAは脳内で論理的に整理される、多分そのぐらいの違いだ。
だから波長が合うのだろう、Aとソラは出会った時からすぐに打ち解けていた。
ボクは1年かかったのに。
「おやぁ？ヤキモチですか？」
「違ウ」
「そうですよねぇ、可愛い後輩同士が戯れてるのも微笑ましい限りですが自分も混ざりたくなりますよねぇ。私も北斗くんと友也くんが楽しそうに話してるのに混ざりたくてゴミの様な視線を送られた事が何度も──」
「だから違うってバ」
両手と髪の毛で頬をつついてくるにいさんを手で払う。
断じて混ざりたいとかそんなんじゃない。
「絶対違うからネ」
「はいはい夏目くんってば、素直じゃないですね♪」
「にいさん！」
ああもう話が進まない…。渉にいさんの茶化し癖は見ていて楽しいけど大事な話をする時ぐらいは控えてほしい。
「フフフ、すみません。少しからかいすぎましたね。夏目くんがやたら新鮮な反応をするもので…☆夏目くんったら全然そういう話聞かないので心配してたんですよ？」
「いらないかラそういう心配……」
「まあこれ以上やっちゃうと話してくれなさそうなのでこの辺りにしておきましょう。続きをどうぞ」
「…………そうだネ、まずは────」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 118人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
佐藤(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» コメントありがとうございます！更新遅くて申し訳ないです…佐藤、キラキラネームとか難読苗字が好きなのでもっと使っていきたいですね。頑張ります！ (2018年10月10日 0時) (
レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - 佳乃さん» 修正しました！！！もともと誤字脱字マンなんですがまさか英智さんの名前間違えるとは…ご指摘ありがとうございます！ (2018年10月10日 0時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - うわ、めっちゃ気になるところで更新来てないwwえー…めっちゃ気になるやんか←w この作品好きです！！めっちゃ続き気になります！！海凛の当て字(?)とかすごかよ(ぼそ 応援してます！無理ない程度にふぁいとです！！ (2018年10月9日 18時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
佳乃(プロフ) - すいません、リトルガールの誤字を教えたいんですけど、sideの所で、英知って書いてますけど、英智だと思うんですよね。この作品、とても好きです。更新頑張ってください。 (2018年10月8日 9時) (レス) id: e3737ad166 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：佐藤 | 作成日時：2018年8月20日 18時
