【あんスタ】＋Continue 2

アストロノート3 ページ11

「ママはいつごろいなくなったの？」

「えっと、よくわかんないけど……あれがはじまるちょっと前」

あれ、と幼女先輩はヒーローショーを指さす。

10時30分開催で今が45分ぐらいだからだいたい15分か。

「それまではどこにいたの？」

「砂場…」

「他には？」

「いってないよ」

う〜ん…まだいなくなったことに気づいてないか、いなくなったと気づいて来た道を戻って捜してるか。

どっちにしろ捜してる人が見えないってことはこの公園にはいない可能性が高いな。

それがわかった所でさてどうするかなんだけど。

普通に考えて警察か、そこのヒーローショーのスタッフでもいい。んだけど──……

「…っ、いかないでおねぇちゃん…」

これだぜ？無理無理。

自分の目でお母さんに会えたか確認するまで安心できない。はっ、そうか…これが正義の心か。ついに私にも正義が何たるかがわかる日がやってきたのか。

そう、可愛いは正義だ。可愛いは世界を救う。これテストに出るよ。

「…じゃあお姉ちゃんと一緒にお母さん探そうか」

「うん！」

そこ、連れ去り案件とか言わない。

「お名前教えてくれる？」

「みやまはな、4さいです！」

「はなちゃん、ね。お母さんはどんな感じのひと？」

「えっとね、お姉ちゃんみたいな髪の色！だからさいしょはお姉ちゃんがおかあさんだとおもったの」

おっとヤンママ説が出てきたぞ。

いよいよ通報されないか心配になってきた。

「それでね、いつも手首に黒いシュシュつけてるの。おかあさんの目印って。あ、でもね、怒るとすっごく怖いよ！」

「そっかぁ…おうちまでの道わかる？」

「うん、歩いてきたの」

あっちのほう、と住宅街を指さすはなちゃん。

もしかすると私が知らないだけでご近所さんなのかもしれない。まあ私はここを離れて6年経ってるからはなちゃんを知らなくて当然なんだけど。

「じゃあお姉ちゃんにおうちまでの道教えてくれる？」

「は〜い！」

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