テンプテーション4 ページ26
「……けどまあこの学院の奴ら結構変わってるけど悪い奴らじゃないからさ、もっと勇気出してみろよ。さっきの高峯だって後でちゃんと礼言っとけよ」
「え〜……まあ、ですよね、わかってます……」
頭ではわかってるよ、さっきありがとうって言えなかったなって。しかし魂が『タイミング逃したらもう無理っしょ』と全力で叫んでる。
善処はしよう。出来なかったらごめんね逃げるよ、全力で。
「ちょっと絆創膏じゃ入りきらないな、ガーゼ当てて包帯巻くぞ。大袈裟に見えるかもしれないから家族にはちゃんと浅い擦り傷だって言っとけよ」
「はぁい」
「大体どうやったらこんな怪我するんだよ。女の子が体に傷作るもんじゃねーぞ？」
どうやったらって……誤投で飛んできたボールが頭にヒットして倒れて、その時点では無傷だったんだけどその後皆が『大丈夫？』って言ってくれてるのに自分で勝手に行けると思って勝手に転んだからだね。わぉなんて単純明快。
「自業自得だな」
「自業自得ですよね」
「つかお前頭打ったのか？大丈夫か？」
「頭はそんなに……ちょっと腫れてるぐらいですね」
「いや、そうじゃなくてアホになってないかって。はっ…！まさかお前数学の小テスト18点だったそれが原因じゃないか！？」
「小テストは先週です先生」
頭が悪いのは元からだよ。ていうかそれで思い出したけど確か今日も古典の暗唱テストあるんだった。死ぬ。え、なんだっけ、徒然草？
月日ははくたいのかかくにしてなんちゃら…あ、駄目だ全然覚えてない死んだ。
「…どーする？頭打って気分悪いって昼まで休むか？」
「休みます」
「お前…俺から言い出しといて言うのもアレだけどそんなんだからアホになるんだぞ」
「じゃあ病院行くので早退届出すついでに椚先生に佐賀美先生が保健室で煙草吸ってたのチク───」
「薬袋、お菓子要らないか？あんずが『試しに作ったのでどうぞ』っつって色々くれるんだよな〜！！」
「あ、頂きます。は〜、あんず先輩本当に女子力高いですよね〜」
「お前も料理ぐらいは出来るようになっとけよ〜料理上手だと大概の男は騙されるからな〜」
「簡単な料理なら作れますよ？まあ分量計りませんけど」
「薬袋、そういうの”男飯”って言うんだぞ」
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翔。(プロフ) - 好きです！！最高に面白いです！！エリートヒキニート最高！ (2019年1月20日 6時) (
レス) id: 63a2837fb8 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - ♪咲那♪さん» わーいありがとうございます(^o^)/頑張ります！ (2018年5月15日 0時) (レス) id: 4f2d8f4684 (このIDを非表示/違反報告)
♪咲那♪(プロフ) - おもしろくて続きが気になったのでこれからも更新頑張ってくださいね！ (2018年5月7日 22時) (レス) id: 282e7e9f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：佐藤 | 作成日時：2018年4月7日 1時
