鬼滅の世界に入り込みまして

第31話 かっこかわいい師範 ページ34

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「えっと、時透さん…？」






無一郎「屋敷まではこのままでいさせて」






無一郎くんの横顔は可愛いようなかっこいいような、素敵な横顔。







無一郎「僕と同い歳だからか知らないけど、何だか落ち着く」






成程…師範の役に立てるのは凄く嬉しいんだよね







無一郎「“無一郎”って呼んで」






「え？」





んん？突然何を仰いますか。
師範と継子、柱と己の関係でそんな風に呼んでよいものか。






無一郎「堅苦しいのは好きじゃないし、上下関係とか気にしないし。それに、Aには名前で呼んで欲しい」






ちょっと待って。柱合会議の時だって全く興味を示さなかった無一郎くんが、そんな事言う？







「ですが…」







無一郎「無一郎って言ってみて」






「む、無一郎……」






本人を目の前にして言うと恥ずかしい。
同性なら軽々言えちゃうんだけどな








無一郎「それがいい。敬語もいらないからね」







「め、滅相もございません！そんな…っ」







無一郎「堅苦しいなぁ」









「…えっと、“無一郎くん”でいいですか？」








無一郎「いいよ」








師範が師範でなくなってしまうのでは、、と
思いながら屋敷に着いた。





＿＿＿＿＿＿＿




柱の屋敷はこうも広いのか。
蝶屋敷も広かったし、いいなぁ…




無一郎「好きな様にしてて」






取り敢えず荷物を片付けて縁側に座っていると、無一郎くんが折り紙で紙飛行機を作っていた。


無一郎くんが作る紙飛行機、よく飛ぶんだったっけ…





チラリと後ろを振り返ると、紙飛行機が部屋の中を気持ち良さそうに飛んでいた。



すごい…まさかこれ程とは…





然し、その紙飛行機は外まで飛んで行き、木に乗っかってしまった。




無一郎「飛ばし過ぎた…」








枝を揺すったりと、紙飛行機を取ろうと頑張っている無一郎くん。



無表情なんだけどね、物凄く可愛いんだよ！！
跳躍して届く高さではなく、どうしようかと慌てる無一郎くん。


はぁぁ、神様、あんな天使様の継子にして下さり、ありがとうございます…







天を仰いで一礼するという謎の行動をとる継子を気にせず、木に乗っかった紙飛行機を今も尚取ろうとする師範＿＿＿

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