手遅れだと言わずに…………モブでいさせて下さい!!!! 【ツイステ】

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海の魔女も、人間に恋した哀れな人魚姫に、陸を歩ける足を付けたあげたそうですから


そうアズールが言う。

…まさに、リトルマーメイドの話だよなぁ。






「大切なのは慈悲の心──ですよ。フフフ。」







うわぁ、これほどまでに胡散臭い慈悲は聞いたことないわ。

私は思わず顔を顰めてしまった。







「さあ、どうします？

僕と取引し、契約書にサインしますか？

僕も暇ではないんです。早く決めて下さい。



さあ…さあ！」









…悪徳商法でよくあるやつね、これ。

相手に考えさせる時間を与えず署名させるの。




でも







「契約します！」








ユウはそんなの関係なしに、他人の為に動ける子だ。

だから、迷いなんてない。



それを聞いたアズールが指を鳴らすと、例の契約書が姿を現す。

それにユウはサインを書く。







「ふふふ…確かに頂戴しました。

これで契約は完了です。



3日後の日没までに、アトランティカ記念博物館から写真を奪い僕の元へ戻ってくることができれば

僕の下僕である225名のイソギンチャク達の自由を約束しましょう。




でも、もし奪ってこられなければ…

オンボロ寮とAさんのユニーク魔法は僕のもの。

彼女自身もオクタヴィネルに転寮。



そして貴女もまとめて僕の下僕になって貰います！」


「…絶対に負けられない！」









バチバチと火花がぶつかる。

その後、アズールはウツボツインズに見送りの指示を出し、私達はVIPルームをあとにした。

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