【イナイレ】おお、神さまは天の上:1 (ページ42)

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ついに、対野生中との試合が開始される。

『空中戦は明らかに分が悪い、地上戦でも速さとパワーで圧倒されるか。』

前半の初めのこと。

早速豪炎寺のジャンプ力を悠々と超えてみせ、速さは雷門イレブンを追い抜き、パワーは染岡をも負傷させてみせた。

「足首を捻ってる、試合は無理だわ……」

選手交代するしかなく、ベンチにいるのは大神、目金、土門の3人。そんな中、目金は背を向ける。

「大神くん、土門くん、君たちにチャンスを譲ってやるよ……決してビビってる訳ではな、ないからね……」

「チャンスねぇ……どうします、大神サン？」

土門はベンチから立ち上がり、大神と向かい合う。含みのある土門の笑みに、大神は微笑み返した。

『あははッ、折角のチャンスだ。土門くん、行っておいでよ。』

「あれ、もしかして怖いんですか？」

『まさか。君は以前野生中と対戦したことがあるのだろう。僕が入るより、彼らとの対戦経験がある君が入ったほうが合理的だと思っただけさ。

……君の方こそ、怖いんじゃないのかい？』

「はははッ！まさか！！

大神サンの現実的な判断に乗るとしますかね。

……そいじゃ、いっちょやりますか！」

壁山が染岡に代わりFWへ、壁山が入っていたDFには土門が代わる。

野生中がボールを持って雷門イレブン側のゴール前に責め込めば、DFに入ったばかりの土門が高速のスライディングでブロック。

「“キラースライド”！」

『……？』

その後“イナズマ落とし”を試すも、壁山がバランスを崩して失敗に終わってしまう。

ボールの支配率は野生中が圧倒しており、円堂はひたすらにボールを弾いた。

───前半が終わる。