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5話 「捜索願を出すこともやぶさかではない」 ページ7

パチパチと、複数の拍手が聞こえてきた。
何事かと振り返れば、倒れている男以外の全員が俺に向かってにこやかに拍手をしている。

『は?』
「よくやった歌龍A。想像以上だ」
『……は?』

無花果さんに褒められたけど……は?







最初に目覚めた部屋に連れてこられた。
目の前には無花果さん。机を挟んで向かい合っているわけだが…

「コーヒーをどうぞ」
『あ、ご親切にどうも』
「すまない」
「いえ!……失礼しました」

顔を紅くさせながら引っ込んでいた女性を見送り、再び無花果さんに向き直る。
さっき漸く彼女の素性を聞いた。政権ナンバーツー、警察組織も牛耳っている「できる女」だった。と言っても、それだけの情報しか聞けていない。キャリアウーマンってことしか分かってない。三十五億……古いって分かってて言ったので許してほしい。

「お前の話は大分広まっている」
『なんのですか?』
「さっきの話だ」
『ああ。男ぶっ飛ばした……というかあれはなんだったんで?』
「茶番だ」
『え?』

要約するとこうだ。
俺の身体能力やらなんやらを判断するのに手っ取り早いのは実戦ということになったらしい。いや、ド直球すぎるわ。
で、態々腕っぷしのいい犯罪者を外から引っ張ってきて「勘解由小路無花果を殺すことが出来れば無罪放免してやる」……と、まあそんなところだ。因みに全員知っていたらしい。

「銃も態々廃棄されかかっていたものを用意してな。骨が折れた」
『は、はぁ』
「ああ、弾丸を斬ってくれたことには礼を言わせてもらおう」

どうも発砲されそうになったら、無花果さんが男の体内に埋め込まれた起爆ボタンを押す手はずだったらしいが、それより早く向こうが撃ち、そして俺が弾丸をよいしょーっと斬ってしまったと。はい、グッジョブ俺。

「それでだ」
『はい』
「聞きたいことがあるだろう」
『………どうしてそう思うので』
「お前は、この世界の人間ではないからだ」
『………何か知っているんですね』
「知っているも何も、お前をこの世界に呼んだのは私だ」
『は!?』
「違法マイクが発見され、たまたまこの中王区に入ってきてな」

まずもって違法マイクとはなんぞや。
そう思ったが口を挟んで話の腰を折ることは控えたほうがいいだろう。余計なことを言って話の核が見えないなんて、散々やらかした失敗だ。

「その効果で、お前を呼んだ」
『話の腰がなかった件について』

起承転結もくそもなかった。
事件は始まった瞬間に結末だったよ。

6話 「教か狂か」→←4話 「舐めた記憶はございやせんが」



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カルラ - ゴファッ!! なんだこれは、、、、、 めっちゃいい! (2019年5月22日 16時) (レス) id: 92a66c530f (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - たぬきなたぬたぬさん» ありがとう……ございます……(´;ω;`)これからもよろしくお願いします! (2019年3月2日 13時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
たぬきなたぬたぬ - ほんとに.....なにこれ......すき.......。 (2019年2月26日 21時) (レス) id: 83afc62697 (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - だまこさん» 理鶯推しがここにwありがとうございますw (2019年2月18日 18時) (レス) id: 9eca42e73b (このIDを非表示/違反報告)
だまこ(プロフ) - 理鶯が1番好きなんじゃあ (2019年2月18日 17時) (レス) id: 3c83364c40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作戦隊長 | 作者ホームページ:tp://  
作成日時:2019年1月6日 21時

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