20話 ページ22
彼女は恐らく自分と同じ歳であるはずなのに
時節見ていて凄く幼い反応をしたり
ごく稀に逆に妙に大人びた達観した部分が垣間見れる
そんな所にどこか脆さを感じると同時にきっとコロコロ変わる表情とか人への愛嬌のある好奇心とか万人から好かれそうな人間だと思う
天真爛漫という一言が実に似合う性格だがふとした時見え隠れする冷酷さはそこだけは自分と同じで
共感とは違うが仲間だと感じた
剣城がここから出ていった時は
俺の憎しみも言葉に出来ない怒りをすぐに理解して受け止めてくれた
周りの連中に手を出したり暴れなかったのはミコトのおかげだった
知らない男への恨み言とか一方的にぶつけられても困るはずなのに全部俺が満足できるまでずっと吐き出させてくれた
今思えば1ヶ月もの間会うたびに同じ話をしていた
どんなに俺が怒りに任せてミコトにも理不尽な事を言ったはずなのに俺が会いに行けばちゃんと出てきてくれて
『今日は何を話そっか』とお喋りが好きなのはミコトだったのに話して少しでも発散したい俺につき合ってくれた
荒れていた俺もようやく冷静さを取り戻してすぐに己の行動を振り返り自分がどれほど迷惑をかけていたか理解すると一気に血の気がひき
先日謝りに行くと
『気にしなくても良いのに〜アハハ』
と言いながら最近生まれた子山羊にハクリュウと名付けたことを報告してきた
『この子の胎教は最後殆ど君の声だったから』
白竜「それは…、申し訳ない事をした。」
内容が不味すぎる、つらつらと生まれるまで聴くには
『そんな事ないよ、だってこの子たちは私たちの言葉なんかわからないもん。』
『でもね、
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作者名:KASUMI | 作成日時:2021年1月20日 17時