シナセナイ１（キミガシネ二次創作） (ページ26)

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アブリダシ（第25話）ページ26

(…ん？お酒…？)

　私は最初の試練を思い出した。
　A｢ギン、ちょっとその紙貸してくれない？｣
ギン｢えっ？いいけどワン…｣
　ギンから紙を受け取り、私は近くにあったカボス酒を取り出した。
レコ｢お、おいA、何やってるんだ！？｣
　私は紙とカボス酒を嗅ぎ分けた。間違いない。どちらも同じカボスを使っている…！
ギン｢A姉ちゃん…？｣
　周りが心配そうに見つめている中、私は近くにあったロウソクでできたランプで紙を炙り出した。
レコ｢A!?ホントに何してるんだよ！？｣
　A｢炙り出しって聞いた事ありますか？｣
レコ｢あ、あぶりだし…？｣
カズキ｢ミステリードラマで見た事はあるけど…まさか、それをやってるのか!?｣
A｢カボスはレモンやミカンと同じ柑橘系の果物です。それらは皆酸性で、熱を加えると酸化して化学反応を起こし、色を変えるんです。だから…｣私は炙り出しを止め、図形が浮かび上がった紙を取り出して皆に見せた。
A｢ミステリー作品では、炙り出しはメッセージを伝達する手法としても使われているんですよ｣
　ギン｢ニャッ…!?凄いワン!!宝の地図が浮かんできたニャン!!｣
その紙には、このフロアの全体図の様な図形に、延長線上に星マークが描かれてた。
　A｢流石に、謎解きのヒントになるものは向こうも易々と見せてくれませんからね｣
レコ｢すげぇなA！探偵みたいでかっこよかったぜ！！｣
カズキ｢ここで炙り出しを使おうって良く考えたな…、やっぱ、頭はAに適わねぇわ！｣
　ミシマ｢ありがとうございます、Aさん。あなたのおかげでヒントを見つけられました。しかし…これは一体どこを指してるんでしょうね…｣
A｢隠し部屋が、このフロアのどこかにあるのでしょうか？｣
私がそう言った直後、

　ガラガラ…

　何か金属の物が下がる音が聞こえた。
　A｢今度は何の音なの？｣
カズキ｢まさか、鉄格子が開いたとか？｣
ミシマ｢部屋を確認して見ましょう｣私達は酒場を出た。