カタグルマ（第21話） ページ22
A｢肩車すればいいんですよ！私がジョーさんを担ぐか、ジョーさんが私を担ぐかして絵を見ればいいんです｣
ジョー｢ええっ?!か、肩車!?いや、でも、どちらにせよ絵面が凄いことになるぞ!?｣ジョーは何故か焦り始めた。
A｢絵面？｣
ジョー｢でも、それ以外に、方法はないしな…よし！オレが背負うから、Aちゃんが絵を見てくれ！｣
A｢分かりました！｣私はジョーさんの肩に乗っかり、担いで貰った。肖像画には、シルクハットにスーツを着て、葉巻を口に咥えている男性が描かれていた。
ジョー｢何か見つけたら教えてくれ！｣
A｢はい！｣
私は肖像画をじっくり観察した。すると、何か異変に気づいた。
A｢液晶…？｣
ジョー｢えっ？｣
A｢なんか、絵の割には紙がツルツルしてるんです。ガラスみたいな感触がして…｣
ジョー｢まさか、その絵が動くのか？｣
A｢それは分かりません。ただ、もし謎解きかあったらこの絵は使うと思います｣
ジョー｢なるほど…やっぱりな！怪しいと思ったぜ！｣
A｢それにしても…ジョーさん背が高いですねー！見晴らしがいいです！｣私はジョーの頭を掴みながらそう答えた。なんだか知らない景色を眺めているようだった。
ジョー｢そうか？この前サラを越したばっかだからさ、そう言ってくれて嬉しいぜ！｣
A｢あ、そういえば、私の担任も『ジョー』って名前なんです！なんか凄い偶然だと思いませんか？｣
ジョー｢オレと同じ名前！？へぇ、なんかオレまで先生になった気分だよ！｣
カイ｢おや…何をしているのでしょうか...？｣突然、後ろからカイの声が聞こえた。振り返ると、カイとQタロウのペアが入ってきて、ジョーを睨んでいた。
(あれ、なんか2人に誤解されてる!?)
ジョー｢え…？いや、違うっス！それは誤解というかなんか…｣
A｢私達、探索してただけですよ！｣
カズキ｢A、もういいだろ？いい加減降りないとジョーさんが動けないぞ｣
A｢カズキまで…｣
ソウ｢あはは…ジョーくん重そうにしてるし、そろそろ降りた方が…｣
A｢分かった！分かりましたからそれ以上言わないでくださいよー!!｣私は顔を赤らめながらジョーから降りた。
ジョー｢オレは別に、Aちゃんが重いなんて思ってないぞ！｣ジョーは慌てて否定した。
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作者名：ルーティーヌ | 作成日時：2020年5月18日 12時
