不思議な少女 ページ2
「お嬢さん、こんな雨の中どうしたの?」
知里さんは少女に傘を差し出し言った。
「歩いてたら、突然雨が降ってきて、きりやが雨、苦手だから」
少女は腕に抱いた黒猫に目線を落として言った。
「よかったら私達のカフェに来ませんか?」
「いいんですか?」
『もちろん!』
知里とジェナは笑顔で答えた。
「荷物は、リュックだけですか?」
「はい」
「じゃあ、行きましょう」
知里は自分の傘の中に少女を入れて、ジェナは少女のリュックを持って、歩き出した。
「雨、当たってない?」
「大丈夫ですよ。お姉さんこそ、肩が・・・」
「気にしないで。お嬢さんが濡れて風邪ひいてしまう方が心配」
王子様モードのスイッチが入ってしまった知里さんはカッコいい。
「着きましたよ!ここが私達のカフェ、シャノワール!」
「さあ、入って」
知里さんがドアを開けた。
「お邪魔します・・・」
「いらっしゃい。よかったら、タオルで濡れた体拭いて?」
あやちゃんは少女の肩にバスタオルをかけた。
「ありがとうございます」
「猫ちゃん、預かるよ」
バスタオルを広げて持った仁美さんが言った。
「よろしくお願いします」
少女は、きりやを仁美に渡すと、肩に掛けられたバスタオルで、体を拭き始めた。
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作者名:横峯俊 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=shun0911
作成日時:2018年10月16日 23時