〈Dグレ〉存在しないはずの”１５番目”

第十六話:マテールの亡霊 ページ18

アレ「マテールの亡霊がただの人形なんて…」


汽車を降りてからマテールまで私達は全力で走っている



神「イノセンスを使って作られたならありえない話じゃねえ」



あ「とりあえず急ごう

さっきのトマの無線の意味…
不味いかもしれない」




ザザッ



ゾクッ



生気を感じない空気が冷たく流れている




神「トマの無線が繋がらなかったんで急いだが…

殺られたな」




あ「静か過ぎる…」



神「おいお前ら

始まる前に言っとくがお前らが敵に殺されそうになっても任務遂行の邪魔だ、と判断したら

俺は見殺しにするぜ」



あ「今回も足手まといなんて言わせないよ

そして見殺しにしたりもしない」


見殺しにするなんて私にはできない
したくもない


神「戦争に犠牲は当然だからな

変な仲間意識持つなよ」



アレ「嫌な言い方…」




ドンッ




あ「！あそこだ！」



アクマが二体…
いや、三体か…？



あ「どちらにしろ分が悪い…

もう一匹のアクマレベルアップしてる！」




ヒュッ



あ「アレンッ！？」



アレンは飛び出して行ってしまった



あ「あ〜〜もう！！

神田、イノセンスは任せたよ！」



神「はっ！？」



私もアレンの後を追う

｜
｜
｜

あ「アレン！危ない！」


壁の方向に吹っ飛ばされるアレンを羽を広げてキャッチする



ガシャッ



あ「っ痛！」



アレ「Aごめん！

大丈夫ですか！？」



あ「大丈夫ちょっと背中打っただけだから

それよりも…まずい

あのアクマ、レベル2に進化してる
ちっとやそっとじゃ倒せないよ
一旦体制を…」



アレ「でも…！

ファインダーの人達が…
僕一人でも大丈夫

Aはイノセンスを！」




あ「アレン！」



探「うう…」



一人瓦礫の下にファインダーが倒れている
重症だが…


あ「ええいこっちが先！


《pray》！」




探「うっ…

あ、ありがとう、ございます…
きてくれたんですね…エクソシスト…」



あ「あまり喋らないほうが良いです

傷が深い…
でももう安心してください
後は私達が」



探「はい…ありがと…う、ございます…」





あ「あらかた治ったはず…ぐっ

イル…この人についてて

私はアレンのところへ…」


イルにファインダーの側に着いておくよう命令しアレンの元へ向かう
かなりの重症だったからか、体が重い…




あ(昔、決めたことがある

アレンは私が絶対守るんだって)


それは私の今の生きる糧だから

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