FIRST LOVE 2【笠松幸男】

第77話 ページ34

貴方said
この公園に時計はない。


そして、ケータイのバッテリーもなくなり電源が入らなくなった。



あ(あーあ、神様からの罰かなー)




さっきより更に土砂降りになる雨。




あ(もうちょっと弱まったら、濡れてもいいから帰ろう)






？「A!!!」



誰かが私を呼ぶ声が聞こえた。



？「!!お前、まだいたのか!!!」

あ「幸、ちゃん」



この雨の中走ってきたのか、靴が濡れていた。



あ「雨、降ってて帰れなくて、ばかで、しょ？」



あれ？私、泣いてる？



あ「あれ？雨で顔濡れちゃったかな？」



泣くな！1番泣きたいのは幸ちゃんだよ！！



笠「A」

あ「なんか、ごめんね。ほんと、雨だから！

笠「俺、嫉妬してた」

あ「ｯ」

笠「Aが他のやつと買い物してて、オレは必要ないのかって思った」

あ「わ、私にとって、幸ちゃんは必要な人だよ！かっこ良くて、しっかりしてて、女の人苦手で」

笠(サイゴノ、ワルグチ)

あ「家でひとりで寂しくて、かなしくて。でと、幸ちゃんと付き合い始めて何も変わってないけど、世界の色が変わったの！！私はひとりじゃないって、思えるようになった」

あ「今日のことは私が悪かった。ただ、一人でいることが寂しかった。だから、今度は幸ちゃんと楽しめるところに行きたい、です！」





これが私の精一杯の気持ち。






笠「謝るのは俺の方だ、ごめんな、あと、そのー」




なにか話したそうにゴニョゴニョする幸ちゃん。




あ「幸ちゃん？」

笠「お、俺だけみてればいいんだよ！！」




そして、その場を離れる幸ちゃん、


幸ちゃんから出て来こないだろう恥ずかしい言葉。




だけどね、幸ちゃん。





あ「雨やんだのに傘さすの？」

笠「ウグッ」



本人は気づいていなかったのか、雨がいつのまにかあがっていた。



空の雲も少なくなっていた。




笠「おい、今日、家で、飯食うか？」

あ「え？いいの？」

笠「弟たちが喜ぶだろ」

あ「…」

笠「な、なんだよ」

あ「嬉しいのは、弟たちじゃなくて、幸ちゃんじゃないの？」

笠「う、うるせー/////」





あ「幸ちゃん！」

笠「なんだよ」

あ「月が綺麗ですね」

笠「？綺麗だけど？」

あ「ｸｽｸｽ」

笠「何わらってんだよ、気持ち悪い」

あ「まあ、春樹に聞いてみなよ！優樹には通じないと思うからさ！」




首を傾げる幸ちゃん。






幸ちゃん、私はずっとずっと







あなただけを愛し続けます。

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