29話 ページ30
〜奏side〜
ただ、帰り道に少し寄り道をしただけだった。
最近人気なだと噂に聞いたクラブを横目に通り過ぎようとした。
そしたら知らない女の人に話しかけらて半ば強制的に車に載せられた。
気付いたら檻の中に入れられ、そして今は
女「あーあ、鳩なんて厄介だなっ。くそっ。」
目の前の女、正に私を連れてきた人は喰種だった。
ぐちゃっぐちゃっの吐き気を催す音から背けるように俯く。
あの人たちはTSCの人達だ。5人も男の人がいたのに、あの喰種があっという間に……ッ。
女「ん〜さぁて、どうしよっかな。上は鳩しかいねえし、逃げ道もないし……チラッ」
奏「ひぃっ」
怖いっ、怖い怖い怖いっ。
今までの私は本当に喰種と縁がなかった。
Aは、ずっとこれと戦ってきたの…?
女「あんたいい値段で売れそうだったのに〜……生憎私、女はあんまり好きじゃないから喰わないけどさぁ……」
く、わない……?
じ、じゃあ、もしかしたら生き残れ(グサッ
奏「……え、」
横を見ると、頭スレスレの所に赤いものが壁に突き刺さった。
あの喰種の体から出ているもの。
女「金にもならないし私のお腹も満たせない……せめて私のための逃げ道にでもなってくれるわよねぇ?」
赤いものが壁から離れ、今度は私の頬をなぞる。
気持ち悪いっ、鳥肌が立って震えが止まらない。
女「そうねえ……死ぬ寸前まで壊して人質にするのはどうかしらぁ?あ、壊したら人質にならないか。うそうそ〜、まあ、壊れない程度にやってあげるね。」
奏「ぁっ…ぃ」
赤いものが的を描くように首を、腕を、胸を、お腹をなぞる。
冗談じゃないよ、あんなので刺されたら即死に決まっている。
何が壊れない程度によ。
ああ、なんであの日寄り道なんかしたんだろ…。
あの子に散々気をつけろって言われてきたのに…っ。
女「んじゃ、いっきま〜す!」
赤いものが勢いよく振りかざしてくる。
ああ、死にたくないな……。
奏「A…」
目を瞑り、あの子の名前をつぶやく。
『なあに、奏。』
いつまでも襲ってこない痛みとあの子の声。
あれ、おかしいな。もう死んじゃった??
そっと目を開けてみる。
女「ぐはっ」
『あれれ、もう終わり?』ニコッ
目の前には、血飛沫を飛ばして倒れていく喰種と知らない男2人、そして
奏「A……?」
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めい(プロフ) - Reolさん» 読んでいただきありがとうございますっ!更新が先延ばしになってしまい申し訳ないです…汗。更新再開する時もまたどうか宜しくお願いします!m(*_ _)m (2020年11月9日 18時) (レス) id: d72df6db91 (このIDを非表示/違反報告)
Reol - めちゃめちゃ素敵な話です...こういう長編って苦手なんですが、面白すぎてスラスラ読めました!応援してます! (2020年10月23日 16時) (レス) id: 9bd448bba3 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - pookyさん» 読んでいただきありがとうございます!!嬉しいですっ、更新頑張ります!!(`・ω・´)ゝ (2020年10月6日 16時) (レス) id: d72df6db91 (このIDを非表示/違反報告)
pooky - 今まで、夢主に、冷たい態度を取る、什造を見たことないのでとても楽しく見せてもらっています!!更新頑張ってください!! (2020年10月5日 22時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)
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