24話 ページ25
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Aの様子に気付いたのは数人。
その中に言うまでもなく什造も含まれている。
だがいいのか悪いのか、誰一人Aに一般人の親友がいる事を知らない。
彼女がなぜ写真を見てそこまで驚愕するのか、誰もわからなかった。
丸「それで、潜入捜査だが」
丸手の言葉を遮り、Aは手を挙げた。
『行かせてください。』
「「「!!!」」」
震える拳を気付かれないように隠している。
今にも会議室から駆け出したい足を必死に我慢している。
彼女に会いに行ったのはつい1週間前。特に何事もなくいつも通りだった。
なぜ彼女が喰種に捕まえられたのか。いつどこで攫われたのか。
『(私が、ちゃんと見てれば……ッ)』
色々と考えを巡らせるAはどうにかポーカーフェイスを保っていた。
真っ直ぐな目で丸手を見る。
丸「いや、今回は鈴屋に行ってもらう。」
『え、』
丸「昔も経験あるからいけるだろ?」
鈴「はい、任せてください。」
目を丸くするAを置いてけぼりに丸手達は話を進める。
『ちょ、ちょっと待っ「A、会議中だ。」
圧に押され、Aは悔しそうに俯いた。
手に持っている資料をぐしゃっと握り、震える。
万丈がどう声を掛ければいいか戸惑っていると
鈴「あの〜、すみません。」
丸「何だ?」
全員の視線が什造に集まる。
鈴「Aも潜入捜査に入れてくれますか?中から暴れるならもう1人いた方が僕も楽ですけど。」
彼の言葉にAはぱっと顔を上げる。
そして丸手の方を見ると呆れた顔をしていた。
丸「はぁ、いいだろう。潜入は鈴屋とAに任せる。」
鈴「ありがとうございます。」
丸「早速明日には任務を行ってもらう。場所は____」
まるでさっきの事が何も無かったかのように作戦会議が進められ、Aは慌ててその内容に耳を傾けた。
その心の奥には、什造の言動に対する疑問が残っていた。
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めい(プロフ) - Reolさん» 読んでいただきありがとうございますっ!更新が先延ばしになってしまい申し訳ないです…汗。更新再開する時もまたどうか宜しくお願いします!m(*_ _)m (2020年11月9日 18時) (レス) id: d72df6db91 (このIDを非表示/違反報告)
Reol - めちゃめちゃ素敵な話です...こういう長編って苦手なんですが、面白すぎてスラスラ読めました!応援してます! (2020年10月23日 16時) (レス) id: 9bd448bba3 (このIDを非表示/違反報告)
めい(プロフ) - pookyさん» 読んでいただきありがとうございます!!嬉しいですっ、更新頑張ります!!(`・ω・´)ゝ (2020年10月6日 16時) (レス) id: d72df6db91 (このIDを非表示/違反報告)
pooky - 今まで、夢主に、冷たい態度を取る、什造を見たことないのでとても楽しく見せてもらっています!!更新頑張ってください!! (2020年10月5日 22時) (レス) id: 012e567f90 (このIDを非表示/違反報告)
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