(296)スノーボード ページ18
円堂「すげー……。校舎の裏がゲレンデなのかー」
天然の雪をある程度除けられた、ハーフパイプ型のゲレンデ。
顔を上げると、反対側にいる白恋イレブンが雪だるまでも作ってるのかってくらい大きな雪の塊をこしらえていた。
何かしらの支度をしてちょうど戻ってきた吹雪は、雷門のジャージに合わせていくつかの準備をしていた。
円堂「スノーボードか?」
風丸「それで、どうやって?」
吹雪「まあ見ててよ。雪がボクたちを風にしてくれるんだ」
そう言いながら、スノーボードを蹴ってハーフパイプの斜面を滑りだした。
春奈「わあ、速い!」
壁山「カッコイイッス!」
円堂「やるなぁ、吹雪!」
チトセ「中々のテクニックだな。雪国生まれだとウィンタースポーツの巧さは並じゃないか」
染岡「はっ、ただのスノボーじゃねーか」
葉月「とか言って、若干羨ましさをはらんだそのビミョーなカオは何?」
染岡「お、思ってねーよ!勝手なこと言うな、葉月!」
カヤ「(寒……)」
紺子「吹雪くんは小さい頃からスキーやスノーボードが得意でよく遊んでたんだって。走るよりも雪を滑る方がもっと速くなって風を感じるから、好きだって言ってた」
風丸「風、か」
吹雪「みんな!よろしく!」
「「はーい!」」
滑ってる最中で吹雪が白恋イレブンに合図する。
と、みんな一斉に準備していた雪玉をゲレンデに転がして落としだした。
吹雪の進む方向から雪玉が迫る。
円堂「!危ない!」
円堂が声を張り上げる。
が、吹雪は動揺ひとつ見せず、楽しそうに身を翻して避けた。
次々と斜面を行ったり来たりと振り子のように転がる雪玉を器用に躱していく。
土門「スゲーな。雪玉のメチャメチャな動きを完璧に見切ってるぜ」
紺子「吹雪くんが言うには、速くなれば速くなるほど感覚が研ぎ澄まされて、自分の周りの物がはっきり見えてくるんだって」
一之瀬「たしかに速いよ!」
塔子「この特訓おもしろそう!」
円堂「あぁ、オレもやりてぇ!」
目金「おぉ〜……、やるもんですねぇー……」
栗松「め、目金さん、あれ!」
目金「うん?……!」
「「うわあああぁぁっ!??」」
勢い余って目金と栗松を巻き込んだ雪玉が、ゲレンデの斜面に衝突して割れた。
震動でもみの木を揺らし、積もった雪が豪雨のようにザアァッと落ちる。
吹雪「!」
吹雪が滑るのをやめて、頭を抱えてしゃがみこむ。
円堂「吹雪?」
吹雪「……っ」
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雷雨(プロフ) - マミーさん» おはようございます〜。良いですよー (2021年1月23日 7時) (レス) id: b56424d09c (このIDを非表示/違反報告)
マミー(プロフ) - 雷雨さん» 名前変わりました・・・ボートに書いて大丈夫ですか?? (2021年1月23日 7時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 雷雨さん» ありがとうございます……… (2021年1月8日 16時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
雷雨(プロフ) - ハナさん» あ、どうぞどうぞ (2021年1月8日 16時) (レス) id: b56424d09c (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 雷雨さん» ここではなんですので、ボードに書いていいですか……? (2021年1月8日 15時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
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