第35夜 ページ35
「なァ、なんでお前そんな白いの?」
「もうシャルさん医務室通わなくても問題ないくらい男前になったの鏡みてわかんないんですか?」
「あれ、遠回しに帰れって言われてる?」
「事実を述べたまでですけれど」
今日も今日とてひょっこり現れたシャルルカン。事実、もう本当にいつも通りの彼に戻ったのでAの元に赴かなくても問題ないのだ。
ちなみに白い、というのは肌の色のことである。主語が抜けるのは全国共通のようだ。
「なんでって言われましても、私、肌弱いので」
「つまり…?」
「日焼けってまあ要は火傷なんですけど、私の場合真っ赤になってまた元に戻るんです」
「マジで?」
「はい」
あとは別に肌をそこまで露出させてないって言うのと、王宮内にいるから必然的に焼けないんですよね。
なるほどなァ〜。
なんて2人はのんびり会話する。今日はほのぼのした一日になりそうである。
「よし、今日は予定の薬も作ったし
というわけで、シャルさん。私は用事ができたので医務室から出てくださいませ。
「おまっ、それは用事じゃねぇだろ!」
「用事ったら用事です! 私にとってはとても大事な用事なんですぅ!」
「つか、そこはジャーファルさんじゃねぇのかよ!?」
「だって仕事の邪魔したくないんですもん! そりゃあ…いつかはのんびりお昼寝とかしてみたいですけど」
口をちょっぴり尖らせるAの姿に不覚にもドキッとしたシャルは、はぁ〜〜〜と長いため息をついた。
ジャーファルさん、仕事一筋だといつかコイツ取られますよ…? なんて他人の心配をしている場合ではないが、そう思わずにはいられなかった。
まあAもAでジャーファル一筋なので問題はないだろうが、まあ可能性がゼロとは限らないのもまた事実で。
「あ、じゃあシャルさんもいっその事一緒に寝ます?」
「……はぁっ!!?」
「やっ、急に大きな声出さないでくださいよ」
マジで言ってる? ちょ、誰かコイツに危機感というものを教えてやってくれ、いやガチで。
やましいと言うよりかは、まあ信用してるからこその提案なんだろうが、いやいや待て待て、それでもやっぱおかしいだろ。
は、これを毎度マスルールのやつはやってんのか? あいつ人間か?? 三大欲求睡眠しかないのか、あいつは???
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むらてゃ(プロフ) - 続き楽しみにまってます (3月16日 3時) (レス) id: d9254dd9a4 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - ジャーファルさん尊い (8月2日 16時) (レス) @page37 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白咲 紫 | 作成日時:2022年3月27日 14時