君の心に私はいますか？《黄瀬涼太》

Look at me 37 ページ39

黒子side





目を開けると知らない天井が見えた。





横を見ると丁寧に花が生けられている。





自分に何があったのか、どうしてここにいるのかをゆっくり思い出して






『……大丈夫でしょうか…』





一人納得した。




ー回想ー






『聞きたいことって何ですか青峰君』





青峰君に呼び出されたのはやはり屋上で。






青峰「あー…まー、その、なんだ…お前に聞くのも変だと思うけど…」






『なら聞かないでください』






青峰「最後まで聞けよ！！？」





青峰君とのやり取りに頬が緩む。






『今は一応授業中ですし』





そう言えば青峰君は溜め息を吐く。






青峰「だから最後まで聞けって。…黄瀬とAは別れたのか？」






『いいえ。寧ろ仲が深まりました』





三神さんは優しすぎるところがある。





だから黄瀬君がどれだけ最低なことをしても許してしまう。






青峰「そうか。……つか驚かねぇんだなテツ」





青峰君がどうしてそんなことを聞いてきたのかおおよそ検討はついていた。






『なんで青峰君がそんなことを聞いてきたのか知ってますから。……あの日、僕と三神さんの話を聞いていたからですよね』





黄瀬君の浮気の話を聞いていたから、黄瀬君と三神さんのことを聞いてきたのだろう。





それに今の言い方からして青峰君は黄瀬君と別れるよう、三神さんを説得した可能性もある。






『隠れてたつもりかもしれませんが、頭が見えてましたよ。青峰君って尾行とか下手そうですもんね』






青峰「それは今関係ないだろ？！」






『……すいません、つい』





青峰君と話すのは久しぶりで、笑ってしまう。





でも笑えるのも今だけ。

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