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私が素直に…貴方の才能と自分を比べたら輝けないってわかったからアイドルを辞める、、
もう"アイドル"という仕事に未練も何も無いよ
って私が諦めたように彼女に伝えたら…彼女はいったいどんな気持ちになるのか考えたら、不思議と声が出なくなって何も言えなくなった
今まで彼女を傷つけてきたくせに、今更こんな配慮するなんて…馬鹿みたい…
だけど、まだ彼女は私のことを"友達"と言ってくれているからこそ無意識に配慮するという気持ちが動いたのかもしれない
私が萌音 からの問いかけにどうやって無難に答えようかと考えながらも、この場の居心地の悪さもあって萌音 から目を逸らして手首を強く握った
このまま黙っていてもしょうがないよね…早く…なにか言わなきゃ…ッ…
頑張って頭をフル回転させたが、焦れば焦るほど何も考えられなくて、見えないところで私は冷や汗をかき、顔も俯いてきた
どうしよう…どうしよう…でも、なにか言わなきゃ萌音 に体調不良のことを深く指摘され、やめようとしていることに気が付かれるかもしれない、、
多分彼女は私が活動再開しないのは彼女自身のせいだということには気がついている。だけど、私がまだアイドルとして戻れると思っているからこそ活動再開するように仄めかしているんだ
そうでなかったら彼女は私に言えるわけないと思う……なんとなくだけど…
だけど気が付かれたら彼女がいったいどう思うのか分からない。私の夢見すぎかもだけど、彼女だって私の事で傷つくかもしれない。そんな考えが一生堂々巡りをしていた
A「…っ……」
何とか声を出さなきゃと思い、声を絞り出そうとするが緊張のせいか、居心地が悪いせいか、何故か分からないけど声がかすれてしまった
そんな私の異様な様子に、光に反射した綺麗な紫色の髪色をした少女は
萌音 「……A？」
とふざけ口調ではなく、前の仲良かった時みたいに呼び捨てで私のことを呼び、少し俯いている私と顔と顔で合わせようとしゃがみこもうとした
ダメ…、！！今の感情に振り回されている表情を……見られたくない…！！
私はどうすることもできなくて、せめて彼女への抵抗に目をぎゅっと閉じた
その時だった
瀬名「ちょっと、あんた。いくらなんでも問い詰めすぎ。AにはAなりの事情があるでしょうが」
銀髪の華麗な騎士が私から難を守るように彼女の前に立ち塞がったのだ
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作者名：sarai | 作成日時：2024年1月1日 3時
