君の想い人は私じゃないんだ〘瀬名泉〙 (ページ21)

今日:34 hit、昨日:53 hit、合計:14,663 hit

20. ページ21

守沢は羽風に止められたことに驚いていたが耳打ちをされたあと

守沢「あぁ！！確かに今では可哀想だな！！わかった！！」

と力強く自信満々に返事をした

だーかーらーなんの話をしていたらこうなるわけ？

瀬名「ちょっと2人だけの世界に入らないでよね。俺にも教えてくれたっていいんじゃない？」

俺が不満げに2人にいうと羽風がいつもの笑顔で

薫「せなっちも可愛いところあるなーって話だよ」

とサラッと言って流してきた。

ちょっとぉ？羽風。めんどくさくなって適当に流していると思うんだけど？？

って指摘したくなったけど、これ以上言っても羽風は何も言わないで流しそうな気がするし、何故か守沢は自信満々な態度を取っているから聞けなさそうだし、泥沼化するのが面倒だから聞くのはやめた

そしてこの話を続けても意味は無いだろうから、また雑談をしながら昼ご飯を食べる

2人と話しているのは案外楽しくて普通に会話をしていたけど、俺は会話をしながら別なことを考えていた

俺には”守りたいと思っている人”がいる

その人は女の子で、

俺が守るような人では無いけど放っておいたら無理しているし、

他人のために頑張るし

他人のことばっかりして自分のことは通常放置だし

いい所よりも直さなきゃいけないところの方が多い子だけど

その頑張っている姿を見て、妥協しない姿勢にやるじゃんと思って、

そう思っていたらいつの間にか守りたいと思ってしまったんだよねぇ

こんな風に人を守りたいと思うのは友達としてのレオくん以外には初めてで

きっとこれが恋なんだろうなと自分で自覚している

まあ、恋って自覚したからなんだって話なんだけどね。

俺は俺だし、その子に対してあからさまに恋してますというのを出すのは俺のプライドが許さない

それに俺は今その子にこの気持ちを伝えるつもりはないし、むしろ隠し通すつもりだ。

彼女のことだから伝えたとしても困惑するだろうし、伝えることによってもしかしたら彼女の仕事に影響が出るかもしれない

今は守りたい。そう思って俺が勝手に守るだけでいい。

いつか俺が彼女をもっと欲しがってそばにいたいと思った時、この想いを伝えたり行動に移そうと思ってる。

まあ、移せるかはわからないけどさぁ

なんせ初めての恋だからね