64.雨 ページ28
「て、停電!?」
急に視界が暗くなり、私は思わず声をあげる。
「仕掛けてきたな。水瀬、ライトを頼む」
「えっと……はい!」
驚く私とは反対に冷静な安室さんはライトを貸せと頼んできたのでスマホを取り出しライトをつけた。。
「仕掛けてきた……ってことはそろそろ爆弾のスイッチ押すのかな」
そう呟きながら私は上を見上げる。停電になったせいで夜空の星が少し綺麗に見えた。
するとガシャンと大きな音が遠くで聞こえる。ゴンドラの方で何かあったようだ。
その後、ゴンドラが豪快に落ちたような音が響く。音が大きいので結構近距離に落ちたらしい。
「大丈夫かな」
「あとは雷管に繋がる2つのコードを……よしこれを切れば終わり!」
「お、やったじゃん安室さ……きた!?」
喜ぼうとした瞬間、今まで無かった電波が発生したのに気づく。多分爆弾を爆破させるための信号だ。
私は慌てて妨害電波の威力を強めながら安室さんの方を見る。解体作業が終わったのはそれと同時だった。
一瞬辺りが静まり返り、装置の画面には『RECEPTION OFF』と緑文字で表示される。
と、いうことは……。
「やった……!……ギリギリだったみたいだな」
安室さんは安堵の表情で工具を手放した。
「良かったー!多分今のだったらギリギリ私必要無かったですね。
まぁ何はともあれ解除できて何より!」
「あ、あぁ」
私は勢いでイェーイ!とハイタッチをするように両手を出すと安室さんは困惑しながら両手を出して手を重ねた。
「あっ」
私は完全に友達のような対応をしてしまったことに後から気づき慌てる。
まるで私と安室さんがめっちゃ仲良いみたいじゃん!
「待って今のなしで!」
「あのなぁ……」
安室さんが呆れ顔を見せた瞬間、連続した銃声が聞こえ、弾丸の雨が私達を襲い始めた。
「うわっ!?」
とうとう武器使ってきた!ここ日本なのに堂々としすぎじゃない!?
照準をこちらに合わせて撃ってきているのかそれとも適当に撃っているのか、もし前者だとしたら能力を使わない方が良いだろう。黒の組織に自分の存在がバレたらとても面倒だ。
私は物陰に隠れながら銃弾を避け、安室さんは装置に銃弾が当たって爆破するのを防ぐ為、手早くライフルケースにしまって下の階へ降りた。
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秋海(プロフ) - ありがとうございます…! (2021年8月8日 19時) (レス) id: 628fc0211f (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 秋海さん» ありがとうございます!!!夢主ちゃん描いてくださったんですか!?自作発言などなければ基本的に載せていただいて大丈夫です! (2021年8月8日 19時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
秋海(プロフ) - 作品とても面白いです!!夢主ちゃんが可愛かったので描いてみたんですが、見て頂きたいので自分の作品の方で載せても良いですか…? (2021年8月8日 18時) (レス) id: 628fc0211f (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます、白いカードのシルエットのことでしょうか?そうです降谷さんです、合っていますよ!! (2021年8月5日 16時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - あの、ホーム画?イメ画?のシルエットになってるイラストって、降谷さんですかね。?!((((違ったら全力逃走 (2021年8月5日 5時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎもち | 作成日時:2021年3月2日 17時