月永レオと一人の天才型変人少女*あふたぁ

#17 ページ20

・




「んー、わっかんないなぁ？」





緑色のネクタイを必死に巻こうとするが、巻いたことが無いのでやり方がイマイチわからない。





Aは、んー、と首を捻りながら手を動かすが、やっぱり上手くいかず、ぐちゃっと形が崩れてしまった。





「わっはっは！変な形になったな！巻き直してやろう！」





破天荒な言動とは真逆に、レオの手は優しく、Aの巻いた不格好なネクタイを解いていく。





そして慣れた手つきで巻き直すと、レオは笑顔のまんま、ぎゅっとAを抱きしめた。少しだけ寂しそうな深緑色の目は、一瞬伏せられた後、また何時も通りに無邪気な表情へ変わる。





「おれもおまえも、壊れた心を治す事はもう、出来ないんだな」






レオはそう呟くように言うと、Aを離して笑う。






「………そうだね。……あー、ダメだダメ！こんなの私らしくないや。


レオくん、また絵、描くからルカちゃんに宜しく。そんで、これからも宜しくね、レオくん」






この時見せた笑顔に、隣でボーッと立っていたあんずは気付いたのだった。







絵を描いてる時よりも、綺麗な笑顔。






この二人の言う、"壊れた心"は…？






あんずの中の疑問が、次々に増えていく。




ーーーーーー

いーやっふぅ！とりあえず私立受験終わったぜ！一瞬だけ落ち着いてるぜ！


あいた時間に更新頑張ります！


次は公立入試！わしゃもと同じ中三の方！頑張りましょう！！

#18→←詳しい設定！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す