【黒子のバスケ】未来へのキセキ Ⅴ (ページ18)

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第218Q 仲間ページ18

「…な、ちょっと待てよ！もう少しなんだ！！それに今抜けたら…」

「ダメよ、去年と同じことが起こるくらいなら…恨まれた方がマシよ。」

その目には涙が貯まっている。

「…リコ、でもオレは…」

「いい加減にしてください。」

木吉の言葉に被せそう言ったのはA

「仲間…みんなを守る？本当にいい加減にしてください！！」

その言葉に目を丸くする誠凛メンバー

「仲間って…守るだけの存在なんですか？
頼ってもらえる人が仲間なんですか！？

何で…何でその仲間に頼ろうとしてくれないんですか！！

守るだけはもう、辞めてください。
頼ってください、大切な仲間に…私たちにだって背負わせてください！！」

「Aちゃん……」

1つ大きなため息をついたのは日向

「あとは任せろってんだよ！！大人しくすっこんでろ！！オレ達が約束破るとでも思ってんのか！？」

半ば怒りながらのその言葉に木吉も言い返す言葉を失う。

「……あぁ、そうだな。スマン…あとは頼む。」

その言葉に安堵の表情を浮かべるメンバー達。

「鉄平に代わって黒子君…とりあえず枝川を…」

「彼女は私が相手します。」

誰も予想していなかった言葉に戸惑うメンバーたち

そう言いながらスカーフを解き制服を脱ぎ捨てる、その下から現れたのは

誠凛背番号16のユニフォーム

「それは…(入部した時に渡した…)」

「私が枝川さんを止めます。」

「いやっ…オマエに無理だろ！？」

Aの言葉の意味を理解してる者はこの場にいないだろう。

しかし周りの抑止も聞き入れず、

栗色のカラーコンタクトを取り外し瞳は橙色に変わり

自身の髪に手をかけると栗色の髪の下から溢れる橙色の髪

「男性の公式試合に出れるのは彼女と、私だけ…」

その橙色の髪と瞳の容姿に全員見覚えがあった。

「…(“キセキの世代”の7人目…！！)」

「…黙っててすいませんでした。」

「(橙野 Aっ！！)」

「A…！」

最初にその名を呼んだのは黒子

「何で…ここに…」

珍しく表情を表に出す

「詳しいことは後できちんと話します…
今はお願いします。出させてください、リコさん。」

深く頭を下げそう懇願する

「……後でちゃんと話してもらうわよ。
でも、今はお願いできるかしら…」

その言葉に笑顔で応える

「もちろんです。」