【黒子のバスケ】未来へのキセキ XⅠ (ページ2)

今日:1 hit、昨日:7 hit、合計:37,688 hit

第502Q 開闢の帝王洛山高校ページ2

「続いて白のユニフォーム洛山高校。」

そのアナウンスに次いで湧き上がる歓声は先ほどの誠凛のものとは明らかに違い、床が震え上がった。

「監督白金永治、アシスタントコーチ佐藤拓生、マネージャー樋口正太…」

と、チームを支えるメンバーたちの名が呼ばれ次に呼ばれた。

「続きましてスターティングメンバーの紹介です。
8番根武谷永吉」

「うぉっしゃあ！！」

高校生離れした筋肉、そして木吉、花宮や枝川と
並ぶ"無冠の五将"の1人である。

「7番葉山小太郎」

「6番実渕玲央」

そして、根武谷の後に呼ばれた2人も同じく"無冠の五将"。
しかし洛山に行った今、もう"無冠"ではない。

1年歳下の"キセキの世代"の存在により失っていた
自信を取り戻し、さらなる成長を遂げている可能性は十二分にあった。

「5番黛千尋」

洛山スターティングメンバー内、唯一の3年生。
アップ中もレベルは確かに高かった。
しかし、この時彼の容姿や雰囲気から降旗は誰かとの類似を感じていた。

そして、最後にコールされるのは誠凛同様主将。

「4番赤司征十郎」

"キセキの世代"の主将。
そして今や開闢の帝王と謳われる洛山、そこに集った猛者たちをまとめ上げる主将である。

纏う雰囲気とは今まで面してきた者たちとは明らかに違っていた。

コート中央に整列する両校。

「それではウインターカップ決勝戦。
誠凛高校対洛山高校の試合を始めます」

泣いても笑ってもこれが最後。

勝って泣けるのは一校だけ。

「礼っ！！」

「「よろしくお願いします！！」」

互いに持ち場へ着く中、ジャンプボールへ向かった木吉へ声をかけたのは火神であった。

「あの…先輩ちょっといいすか？
ジャンプボール…オレに跳ばせてもらえないすか？」

「え？どうしたんだ急に…？確かに高さはお前の方が上だが…タイミングはオレの方が慣れてる。」

「………お願いします。」

真剣な彼の表情と雰囲気に木吉も否定することはなく

「……わかった、じゃあ頼むぜ！」

火神の肩に手を置き、立ち位置を変わったのであった。