38 どこへ ページ39
…征くん。
1人の愛しい人の事だけを想って、あてもなく歩き続けた。
この想いを抱えたまま死んでもいい。
そう思って家を出たから、お金とか、携帯とかは何も持ってきてない。
―――何も、ない。
朝なのに、少し暗くて淀んだ空を見上げた。
浮かぶのは、あの人の笑顔だけで―――。
A「…咲お姉ちゃんも、心配してるかな」
いつも、相談に乗ってくれてた。
優しい、お母さんの妹。
A「…征くん」
大好き。
本当に、好きだった。
強引で、独占欲が強くて、本当は優しくて…。
そんな征くんが、大好きだった。
・
・
歩いて、どれくらい時間が経ったんだろう。
もう、足が動かない。
道路の真ん中に、ペタッとしゃがみこんだ。
このまま、消えてもいいかな。
?「A…?」
後ろから、声を掛けられた。
振り返ると、年が同じくらいの人が立っていた。
アシンメトリーの髪型の黒髪。 青みのかかった瞳。
…見覚えがある。
A「アキト……?」
そう呼ぶと、頷いて微笑んだ。
アキト「そうだよ。久しぶりだね、A」
A「何で…ここに…」
アキト「何でって…僕の家が、小学校の近くだって、忘れた?」
A「小学校…?…あ」
辺りを見て、少し先にの方に、私のいた小学校が見えた。
…こんなトコまで来てたんだ。
アキト「でも、どうしたの?確か、帝光中に、行ったんだよね?」
A「…………」
アキト「言いたく、ない…?」
A「…ごめん」
アキトはそっと手を差し出した。
アキト「立てない、でしょ?つかまって?」
黙って手を取った。
私を立たせて、目線を合わせた。
…背、私より随分伸びたんだ。
アキト「元気、だった?」
A「…うん」
アキト「でも、今、元気じゃない。 でしょ?」
A「…………」
アキトには、不思議な力がある。
…そういうウワサが、流れていた。
なぜか、相手の心が読める――――。
アキト「久しぶりだから、家、来てみる?
少し、元気になるかも、しれない」
A「…うん」
そして、アキトの家に向かった。
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あずきいろ
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やまにゃん - 咲さん、お母さんの妹なら叔母さんにあたると思います (2017年1月1日 2時) (レス) id: e45b618f91 (このIDを非表示/違反報告)
花田める(プロフ) - 赤司くんと黄瀬くん間接キス笑 (2013年12月9日 17時) (レス) id: ca72276934 (このIDを非表示/違反報告)
陽向子(プロフ) - (≧▽≦)アキト君にも素敵な彼女が出来ると嬉しいです(/ω\) (2013年12月8日 12時) (レス) id: 176859212e (このIDを非表示/違反報告)
マユウ - 面白いです!あと、赤司サマってこの話だと何年生ですか?もし1、2年と3年の夏までの話だったら、目の色は両目とも赤だと思いますよ。 (2013年11月17日 14時) (レス) id: 9cd78b9c8c (このIDを非表示/違反報告)
haku - 面白いです♪これからも頑張ってくださいね(><)応援してます! (2013年11月13日 22時) (レス) id: 1dd923021c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Nami | 作成日時:2013年8月14日 12時