【黒バス】 君はもう僕のモノだ 【赤司征十郎】

２　分からない ページ3

〜〜〜赤司side〜〜〜


なぜだろう…。

なぜあの子が気になる？

気づけば見つめてしまい…目が離せなくなった。


黄瀬「赤司っち、どうしたんスか？ボーっとしてるっスよ？」

赤司「ん？ああ、すまない」


ミーティング中にボーっとしていた。


緑間「何を悩んでいるのだよ」

赤司「…桃井、さっき一緒にいたのは誰だ？」

桃井「水無月Aっていって、私と大ちゃんの幼馴染」

大輝「あ？Aがいたのか？」

桃井「会いに行ってたの！大ちゃんも行こうって言ったのにっ」

大輝「ダリィ…」

桃井「大ちゃんのバカっ！」


水無月A。

…どこかで聞いたことがある名前だな。


桃井「で、Aがどうしたの？」

赤司「…いや、何でもない。少し興味が湧いただけだ」


なぜ、気になる？


黄瀬「地味な恰好してたんスけど、けっこうカワイイ人っスよね」

桃井「ナンパしないでよ？！」

緑間「しかし、学校ではあまり見かけないのだよ」

桃井「…そりゃあ、目立たないようにしてるから」


目立たないように？


赤司「どういうことだ、ソレは」

桃井「…Aには、トラウマがあって」

赤司「トラウマ？」

桃井「…ごめん。これはちょっと私の口からは言えない…」

青峰「…今でも、か？」

桃井「うん…」

青峰「…そうか」


青峰と桃井が口に出さずとも、お互いの心情を察したようだ。


赤司「…今日はこれでミーティングは終わりだ。各自帰ってもいい」


ミーティングを終え、僕は帰ろうとした。





・








・





赤司「アレは…」


校門の所に、小さく膝を抱えて座っていたのは、水無月Aだった。


赤司「こんな所で何をしてるんだ？」

A「え…あ、赤司征十郎…っ！」


僕を見てすごく驚いていた。


赤司「帰らないのか？」

A「…さつきが出てくるの、待ってるんです」

赤司「桃井？桃井ならあと数十分はかかるが、いいのか？」

A「………から」

赤司「何だ？」

A「１人で帰るのは…怖いから……」

赤司「？ どういう意味だ？」

A「っ…何でもありません…」


泣き出しそうな顔をした。


赤司「…もうすぐ日が落ちる。僕が送ろう」

A「え？」

赤司「桃井には連絡しておく。…心配するな、何もしない」


驚いたように目を見開いていた。


…当然だ。

僕自身、なぜこんなことを言ったのか分からないからな。



でも、ほっとけないんだ、水無月Aを…。

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